香港大引け:反落、ネット株・消費財株に売り 蔚来集団が急落

2日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.92%安の20429.46ポイントだった。中国企業指数は0.83%安の6857.20ポイント。メインボードの売買代金は概算で1105億HKドル。


ハンセン指数は前日比1%超下げて寄り付いた。前日のNY市場で米長期金利が上昇し、ハイテク・グロース株や高配当利回り株が下落したことで、香港市場でも運用リスクを回避する売りが先行した。インフレ圧力の高まりを受けて米連邦準備理事会(FRB)による利上げが長引くとの懸念が強かった。もっとも、下値のめどとして意識された10日移動平均線(大引け時点で20370.01ポイント)を割り込むと買い直しも入り、前場に下げ幅をじりじりと縮小。後場はマイナス圏の狭いレンジで推移した。セクター別では情報技術と一般消費財、必需消費財が下げた半面、エネルギー、素材、通信が上げた。


ハンセン指数構成銘柄では、ネット株のアリババ集団(09988)、百度(09888)、JDドットコム(09618)が大幅に反落。カジノ運営のサンズ・チャイナ(01928)、自動車ディーラーの中升集団(00881)の下げがきつい。銀行株の招商銀行(03968)とビール大手のバドワイザーAPAC(01876)と華潤ビール(00291)も売られた。一方、ガラス大手の信義ガラス(00868)、海運の東方海外(00316)は大幅続伸となった。前日大引け後に2022年12月本決算を発表した創科実業(00669)も高い。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.42%安の4126.31ポイントと反落。2022年12月本決算の赤字が市場予想より膨らんだ蔚来集団(09866)が急落した。データーセンターの万国数拠(09698)と動画プラットフォームのビリビリ(09626)も売られた。一方、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)、企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)、ネット損保の衆安在線財産保険(06060)が続伸した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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