(8日終値)
ドル・円相場:1ドル=137.36円(前営業日比△0.20円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.85円(△0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0545ドル(▲0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:32798.40ドル(▲58.06ドル)
ナスダック総合株価指数:11576.00(△45.67)
10年物米国債利回り:3.99%(△0.03%)
WTI原油先物4月限:1バレル=76.66ドル(▲0.92ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1818.6ドル(▲1.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) 7.4% ▲5.9%・改
2月ADP全米雇用報告 24.2万人 11.9万人・改
1月米貿易収支 683億ドルの赤字 672億ドルの赤字・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。アジア市場では一時137.91円と昨年12月15日以来の高値を付けたものの、欧米市場では利食い売りなどが優勢となった。米10年債利回りが3.89%台まで低下したことも相場の重し。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米下院金融サービス委員会で「21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に重要なデータの発表がある」「FOMCについてまだ何も決定していない。データ次第」などと発言すると円買い・ドル売りで反応。24時30分前に136.48円まで値を下げた。
ただ、パウエルFRB議長が「金利の最終到達水準(ターミナルレート)は予想以上に高くなる可能性がある」との考えを改めて示すと買い戻しが優勢となり、137.44円付近まで持ち直した。米10年債入札が「低調」だったことを受けて、米10年債利回りが3.99%台まで上昇したことも相場を下支えした。
・ユーロドルは小幅ながら続落。パウエルFRB議長が議会証言で「利上げのペースについて何も決定していない」と強調すると、全般ドル売りが先行し一時1.0574ドルと日通し高値を付けた。ただ、米金融引き締めが長期化するとの観測からユーロ売り・ドル買いが出やすく、上値は重かった。米長期金利が上昇に転じたことも相場の重し。
・ユーロ円は小反発。ドル円の下落をきっかけに全般円買いが強まると一時144.24円と日通し安値を付けたものの、ドル円が持ち直すとユーロ円にも買い戻しが入り144.91円付近まで上げた。
・カナダドルは全面安。対米ドルでは一時1.3815カナダドル、対ユーロでは1.4570カナダドル、対円では99.10円まで下落した。カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を現行の4.50%で据え置くことを決めたと発表。主要中央銀行としては初めて利上げサイクルを停止した。
なお、声明では「これまでの累積的な金融引き締めが経済に与える影響を見極める」とした一方、「インフレ率を目標の2%に戻すために必要であれば、政策金利をさらに引き上げる用意がある」と記し、再利上げの余地も残した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。2月ADP全米雇用報告や1月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数が予想を上回ると、FRBの金融引き締めが長期化するとの観測が高まり売りが出た。指数は一時240ドル超下げる場面があった。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)といった半導体関連が買われた。
・米国債券相場で長期ゾーンは下落。FRBの積極的な金融引き締めが米景気に及ぼす影響が懸念されて、相対的に安全資産とされる長期債に買いが先行したものの、低調な10年債入札をきっかけに一転売りが優勢となった。
・原油先物相場は続落。米金融引き締めの長期化観測が高まるなか、エネルギー需要減速を警戒した売りが優勢となった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で原油在庫が11週ぶりの取り崩しとなったが、買いでの反応は限定的だった。
・金先物相場は小幅に続落。パウエルFRB議長が米下院金融サービス委員会で「利上げのペースについて何も決定していない」と強調したことでドルが売られると買いが入った。ただ、FRB議長が前日に続き、ターミナルレートの想定以上の高さを示唆すると失速した。