10日の日経平均は6日ぶり大幅反落。終値は479円安の28143円。米国では地銀株の暴落などが嫌気されて、ダウ平均が500ドルを超える下落。これを受けて、寄り付きから200円を超える下落となった。前場では下げ幅を300円超に広げたものの、深押しすれば持ち直すなど、下値を拾う動きは見られた。
前場終了直後に日銀が金融緩和の維持を発表。発表を受けて為替が円安に振れたこともあり、後場にはポジティブな影響が期待された。しかし、前引けから若干水準を切り上げて始まった後は、急失速して下を試しに行く展開。前場では堅調に推移していた海運株が一転大幅安となり、前場から大きく売られていた金融株は緩和継続が失望となって下げ幅を拡大。主力銘柄の大半が大きく崩れ、買えるものがない状況に陥った。戻り期待が後退したことで500円近く下げる場面もあり、安値圏で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆1500億円。メジャーSQ日でもあり、商いは膨らんだ。業種別ではプラスはゴム製品とパルプ・紙のみで、食料品の下げが限定的。一方、銀行、海運、保険などが大幅安となった。
証券会社がレーティングを引き上げたダイセル(4202)が大幅上昇。半面、23.3期の経常利益見通し1兆0800億円に対して、中計最終年度となる27.3期の計画を2700億円と提示した日本郵船(9101)が、後場に下げに転じて6.6%安。同業の商船三井(9104)、川崎汽船(9107)にも売りが広がった。