香港大引け:大幅反落、3カ月半ぶり安値 HSBC・医薬品株に売り

週明け20日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に反落。終値は前営業日比2.65%安の19000.71ポイントだった。中国企業指数は2.21%安の6469.65ポイント。メインボードの売買代金は概算で1294億3000万HKドル。


ハンセン指数は前週末の米株安の流れを引き継ぎ、終盤にさしかかるまでじりじりと下げ幅を拡大。心理的節目の19000ポイントを割り込むと下げ渋り、かろうじて同水準を守って引けたものの、終値は昨年12月7日以来およそ3カ月半ぶりの安値圏だった。金融システムの混乱が世界景気を悪化させかねないとの見方から、運用リスクを回避する売りが幅広いセクターに波及。高く始まった中国本土相場が下げに転じて終えた上、ダウ平均先物の下落が地合いを悪化させた。21-22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれるとあって、結果を見極めたい投資家は買いを手控えたもよう。


ハンセン指数構成銘柄では、国際金融銘柄のHSBC(00005)とAIAグループ(01299)が大幅に反落し、相場の重荷だった。医薬品関連の薬明生物技術(02269)と翰森製薬(03692)、火鍋チェーンの海底撈国際(06862)、海運の東方海外(00316)も売られた。一方、中国検索エンジン大手の百度(09888)が続伸して逆行高。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.75%安の3870.27ポイントと反落。企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)が19%近く下落したほか、ウェイボー(09898)、トリップ・ドットコム(09961)、ビリビリ(09626)の下げがきつい。構成30銘柄のうち上昇は百度と小鵬汽車(09868)の2銘柄だけだった。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

村山 広介の別の記事を読む

人気ランキング

人気ランキングを見る

連載

連載を見る

話題のタグ

公式SNSでも最新情報をお届けしております