週明け3日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に5営業日続伸。終値は前営業日比0.04%高の20409.18ポイントだった。中国企業指数は0.41%安の6940.45ポイント。メインボードの売買代金は概算で1204億1000万HKドル。
ハンセン指数は方向感を欠いた。前日終値を挟んだもみ合いで始まり、中盤までは上値を徐々に切り下げる展開。清明節(5日)から始まる飛び石連休を前に、いったん利益を確保する売りが次第に優勢となった。寄り付き後に財新と英IHSマークイットが発表した3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月比1.6ポイント低下し、市場予想を下回ったことも地合いを悪化させたもよう。しかし、前週末の米株高とこの日の中国本土相場の上昇が投資家心理を支え、指数は後場に下げ幅を縮小。結局、大引け間際に上げに転じて終えた。セクター別では通信と不動産・建設、エネルギーが堅調だった半面、公共事業と素材、医療・ヘルスケアが下落した。
ハンセン指数構成銘柄では中国半導体ファウンドリーのSMIC(00981)が大幅高。中国当局が米半導体大手マイクロン・テクノロジーの調査に着手したとの発表を受け、半導体国産化に追い風との見方から買われたもよう。中国海外発展(00688)、華潤置地(01109)、九龍倉置業地産(01997)、華潤万象生活(01209)など不動産株の上昇が目立った。カジノ株のサンズ・チャイナ(01928)と銀河娯楽(00027)は大幅に続伸。「OPECプラス」に参加する主要産油国が2日、追加減産を決めたと伝わり、CNOOC(00883)が買われた。半面、ネット株の百度(09888)、美団(03690)、アリババ集団(09988)が売られ、相場の重荷だった。前週末に2022年12月本決算を発表した中国生物製薬(01177)や、都市ガスの新奥能源(02688)、アルミ大手の中国宏橋(01378)も安い。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.03%安の4302.52ポイントと小幅ながら5営業日ぶりに反落。前週末に高かったウェイボー(09898)が急落したほか、ビリビリ(09626)、万国数拠(09698)、快手科技(01024)が売られた。一方、企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)や顔認証システムのセンスタイム(00020)、ゲーム・オフィスソフト大手のキングソフト(03888)が大幅に上昇した。