10日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.53%安の19762.20ポイントだった。中国企業指数は0.77%安の6683.23ポイント。メインボードの売買代金は概算で988億HKドルと1000億HKドルを割り込んだ。
ハンセン指数は小安く寄り付き、序盤に下げ幅を拡大。中国本土市場で最近上昇していた金融株が大きく売られ、香港に重複上場する銘柄が連れ安して相場を押し下げた。相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で19705.10ポイント)が意識されて下値は限られたものの、終値ベースで3日以来1週間ぶりの安値を付けた。この日の香港時間夜に4月の米消費者物価指数(CPI)が発表されるとあって、積極的な売買を手控えるムードも広がった。セクター別では金融と不動産・建設が下げた半面、工業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、本土系銀行株の中国銀行(03988)、中国工商銀行(01398)、中国建設銀行(00939)、本土系保険株の中国人寿保険(02628)がそろって2%超下落。不動産開発の龍湖集団(00960)と華潤置地(01109)、中国海外発展(00688)、繊維株の申洲国際集団(02313)は大幅に続落した。一方、前日大引け後に4月の製品出荷量を発表した舜宇光学科技(02382)が高い。自動車メーカーの吉利汽車(00175)とBYD(01211)、カジノ株のサンズ・チャイナ(01928)、半導体株のSMIC(00981)は反発した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.34%高の3811.66ポイントと反発。電気自動車メーカーの理想汽車(02015)と電子機器受託製造(EMS)のBYDエレクトロニック(00285)が大幅高となった。半面、ネット損保の衆安在線財産保険(06060)、データセンターの万国数拠(09698)、医薬品ネット通販の京東健康(06618)が売られた。