香港大引け:反落、2カ月ぶり安値 アリババなどネット株に売り

19日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.40%安の19450.57ポイントだった。中国企業指数は1.81%安の6593.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で952億3000万HKドル。


ハンセン指数は始値で、相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で19699.40ポイント)を割り込んだ。米連邦準備理事会(FRB)の高官が18日、相次いで利上げ停止に否定的な見解を示したことで、米金融引き締めの長期化が警戒された。人民元の対米ドル相場の下落も地合いの悪化につながった。18日の米株式相場の続伸を受けた買いが一定の下支えとなったものの、終値は3月21日以来およそ2カ月ぶりの安値圏となった。情報技術と工業を中心に幅広いセクターで売りが優勢となるなか、通信が堅調だった。


ハンセン指数構成銘柄では、前日大引け後に2023年1-3月期決算を発表したアリババ集団(09988)や、美団(03690)、百度(09888)、JDドットコム(09618)などのネット株が大きく売られた。不動産開発の碧桂園(02007)と龍湖集団(00960)も大幅安。医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)は続落した。半面、飲料株のバドワイザーAPAC(01876)、華潤ビール(00291)、農夫山泉(09633)の上昇が目立った。香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)は反発した。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.43%安の3821.73ポイントと反落。動画プラットフォームの快手科技(01024)とビリビリ(09626)、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)の下げがきつい。一方、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(02018)とスマホ部品・組立受託のBYDエレクトロニック(00285)がしっかり。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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