香港大引け:続落、財新PMIの予想上振れなどを好感も終盤にマイナス圏

1日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.10%安の18216.91ポイントだった。中国企業指数は0.22%安の6149.64ポイント。メインボードの売買代金は概算で1285億1000万HKドル。


ハンセン指数は安く寄り付いたものの、ほどなくして切り返し、その後はおおむねプラス圏で推移した。米政府の債務上限を停止する法案が米連邦議会下院で可決されたことを受け、米国の債務不履行(デフォルト)への懸念が大きく後退した。午前中に発表された5月の財新中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.9と前月に割り込んでいた50を上抜け、市場予想の49.5を上回ったことも好感された。もっとも、米金融引き締めの長期化や中国経済の先行き不安への懸念が根強く、上昇率が1%を超える水準では伸び悩んだ。上値の重さが意識されると、後場に上げ幅を縮めた。終盤は前日終値を挟んでもみ合ったものの、結局は下げてこの日の取引を終えた。


ハンセン指数構成銘柄では、本土不動産株の恒基兆業地産(00012)や、本土不動産関連の龍湖集団(00960)、碧桂園服務(06098)、碧桂園(02007)の下げが目立った。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(02319)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)も安い。半面、ガス会社の新奥能源(02688)、医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)、ネット通販大手のJDドットコム(09618)、長江グループの不動産・公共会社の長江実業集団(01113)などが反発した。


そのほかでは、航空会社の中国南方航空(01055)が6.21%安。同社は前日大引け後、A株とH株の第三者割当増資を通じ、それぞれ最大175億元、29億HKドルを調達する計画を発表した。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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