香港大引け:3日続伸、米利上げ長期化懸念が後退 FOMC控え商い低調

9日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.47%高の19389.95ポイントだった。中国企業指数は0.75%高の6589.32ポイント。メインボードの売買代金は概算で866億HKドル。


ハンセン指数は高く始まり、前場は前日終値を挟んで一進一退。前日のNY市場で米利上げ長期化への懸念が和らいだ流れを引き継いだ半面、寄り付き後に発表された中国の5月物価統計が市場予想から下振れし、中国景気の鈍化が警戒された。後場に入るとプラス圏で推移したものの、来週13-14日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとのムードも続き、低調な商いのなかで一段と買い上がる勢いを欠いた。セクター別では通信と医療・ヘルスケアが高かった一方、不動産・建設が軟調だった。


ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株の美団(03690)や通信株のチャイナ・モバイル(00941)とチャイナ・ユニコム(00762)が買われ、相場の上昇を主導。石油株のペトロチャイナ(00857)とシノペック(00386)も高い。前日大引け後に2023年3月本決算を発表した周大福珠宝(01929)は3.62%高。前日安かった薬明生物技術(02269)と華潤ビール(00291)も大幅高だった。半面、不動産業の碧桂園(02007)と碧桂園服務(06098)、衛生用品大手の恒安国際集団(01044)、白物家電の海爾智家(06690)が売られた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.03%高の3934.22ポイントと反発。電気自動車メーカーの小鵬汽車(09868)、動画プラットフォームのビリビリ(09626)が急上昇した。半面、ネット損保の衆安在線財産保険(06060)、半導体ファウンドリーの華虹半導体(01347)が安い。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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