香港大引け:3日続落、2週間ぶり安値 人民元安を警戒

21日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続落。終値は前日比1.98%安の19218.35ポイントだった。中国企業指数は2.24%安の6505.81ポイント。メインボードの売買代金は概算で981億7000万HKドル。


ハンセン指数は始値で相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で19542.92ポイント)を割り込み、序盤に下げ幅を拡大。下落率2%付近の水準では下げ渋ったものの、終値は6日以来およそ2週間ぶりの安値圏となった。20日のNY市場で主要3株価指数が続落した上、人民元相場の下落リスクが意識され、幅広いセクターで売りが優勢だった。中国人民銀行(中央銀行)がこの日に設定した人民元相場の基準値が約7カ月ぶりの元安/ドル高水準だったことで、人民銀が短期的な人民元安の進行を容認するとの観測が浮上したもよう。


ハンセン指数構成銘柄では、ネット株の美団(03690)、アリババ集団(09988)と子会社の阿里健康(00241)、JDドットコム(09618)と子会社の京東健康(06618)が売られ、相場の下落を主導。スポーツ用品の李寧(02331)と安踏体育用品(02020)、太陽光パネル用ガラスの信義光能(00968)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)は大幅に続落した。半面、エネルギー資源株のペトロチャイナ(00857)と中国神華能源(01088)、HSBC(00005)子会社のハンセン銀行(00011)が買われた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.79%安の3961.58ポイントと3日続落。動画プラットフォームのビリビリ(09626)、オンライン読書サービスの閲文集団(00772)、画像認識システムのセンスタイム(00020)の下げがきつい。一方、中国政府が新エネルギー車の購入税を減免する措置の延長を発表したことを受け、蔚来集団(09866)と小鵬汽車(09868)、理想汽車(02015)がそろって急反発した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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