香港大引け:続伸、1週ぶり高値 商いは低調

28日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.12%高の19172.05ポイントだった。中国企業指数は0.26%高の6521.22ポイント。メインボードの売買代金は概算で793億1000万HKドル。


ハンセン指数は低調な商いのなか、序盤は安く推移した。27日発表の米経済指標が総じて強い結果となり、米連邦準備理事会(FRB)が7月に利上げを再開するとの見方から売りが先行。人民元安への警戒感もくすぶった。もっとも、心理的節目の19000ポイントが下値支持線として意識され、中盤以降は前日終値を挟んで一進一退の展開。中国の内需振興策への期待を支えに、終値ベースで21日以来1週間ぶりの高値を付けた。セクター別では一般消費財と公共事業が上げ、情報技術と医療・ヘルスケアが下げた。


ハンセン指数構成銘柄では、ニット衣料大手の申洲国際集団(02313)、スポーツ用品の安踏体育用品(02020)、ハイテク株のレノボグループ(00992)と小米集団(01810)が大幅に続伸した。前日安かった火鍋チェーンの海底撈国際(06862)は買い戻された。半面、大型ネット株のアリババ集団(09988)とテンセント(00700)、JDドットコム(09618)が売られ、相場の重荷だった。医薬品株の中国生物製薬(01177)と翰森製薬(03692)、石薬集団(01093)は反落。宝飾品販売の周大福珠宝(01929)と通信キャリアのチャイナ・ユニコム(00762)も安い。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.75%高の4001.97ポイントと続伸。電気自動車(EV)銘柄の小鵬汽車(09868)と蔚来集団(09866)、理想汽車(02015)がそろって買われた。企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(02018)も高い。一方、データセンターの万国数拠(09698)、オンライン読書サービスの閲文集団(00772)が下落した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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