NYマーケットダイジェスト・3日 株小幅高・金利上昇・ドル下値堅い

(3日終値)

ドル・円相場:1ドル=144.68円(前営業日比△0.37円)

ユーロ・円相場:1ユーロ=157.89円(△0.45円)

ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0912ドル(△0.0003ドル)

ダウ工業株30種平均:34418.47ドル(△10.87ドル)

ナスダック総合株価指数:13816.77(△28.85)

10年物米国債利回り:3.85%(△0.01%)

WTI原油先物8月限:1バレル=69.79ドル(▲0.85ドル)

金先物8月限:1トロイオンス=1929.5ドル(△0.1ドル)


※△はプラス、▲はマイナスを表す。


(主な米経済指標)    <発表値>   <前回発表値>

6月米製造業PMI改定値    46.3       46.3

6月米ISM製造業景気指数   46.0       46.9

5月米建設支出(前月比)   0.9%     0.4%・改


※改は改定値、▲はマイナスを表す。


(各市場の動き)

・ドル円は反発。6月米ISM製造業景況指数が46.0と予想の47.2を下回ったことが伝わると、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行。前週末の安値144.21円や6月29日の安値144.14円を下抜けて一時143.99円まで値を下げた。

 ただ、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが出ると144.74円付近まで持ち直した。米長期金利が上昇に転じたことなども相場を下支えした。


・ユーロドルは小幅ながら続伸。米ISM製造業景況指数の下振れをきっかけに全般ドル売りが優勢になると一時1.0934ドルと日通し高値を付けたものの、米長期金利が上昇に転じると伸び悩んだ。

 もっとも、NY午後に入ると1.09ドル台前半で値動きが鈍った。本日は独立記念日の前日で米債券・株式が短縮取引となったため、取引参加者が少なく市場流動性が低下。大きな方向感が出なかった。


・ユーロ円は続伸。日本時間夕刻に一時157.26円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。2時前には157.96円と日通し高値を付けた。ドル円の持ち直しやユーロドルの上昇につれた買いが入った。なお、市場では「6月28日に付けた約15年ぶりの高値158.00円がレジスタンスとして意識されている」との指摘があった。


・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら3日続伸。増配を発表したゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどが買われ、指数を押し上げた半面、ハイテク株の一角に売りが出て相場の上値を抑えた。本日は独立記念日の前営業日で短縮取引となったため、積極的な売買が手控えられた面もあった。

 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅続伸。2023年4-6月期の販売台数が予想を上回った電気自動車(EV)のテスラが一時8%超上昇した。


・米国債券相場で長期ゾーンは下落。6月米ISM製造業景気指数の下振れを受けて買いが先行したものの、米金融引き締めが長期化するとの観測は根強く、すぐに失速した。市場では「独立記念日の祝日を前にポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。なお、本日は独立記念日の前営業日で短縮取引だった。


・原油先物相場は4日ぶりに反落。サウジアラビアによる減産継続方針の表明を受けて買いが先行したが、世界経済減速によるエネルギー需要の鈍化懸念で売りに押された。サウジアラビアは7月に開始した日量100万バレルの自主的な原油減産を8月も継続すると表明した。


・金先物相場はほぼ横ばい。予想比下振れの6月米ISM製造業景況指数の結果を受けて一時米長期金利が低下し、景気後退懸念も高まり、安全資産とされる金に買いが入ったが、翌日に米市場が独立記念日の祝日で休場となるなかポジション解消の売りも見られ、方向感は限られた。

為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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