(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=141.31円(前営業日比▲0.90円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.47円(▲0.47円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1001ドル(△0.0034ドル)
ダウ工業株30種平均:33944.40ドル(△209.52ドル)
ナスダック総合株価指数:13685.48(△24.76)
10年物米国債利回り:4.00%(▲0.07%)
WTI原油先物8月限:1バレル=72.99ドル(▲0.87ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1931.0ドル(▲1.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
5月米卸売売上高(前月比) ▲0.2% 0.0%・改
5月米消費者信用残高 72.4億ドル 203.2億ドル・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。一時は4.08%台まで上昇した米10年債利回りが3.98%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。前週末の安値142.07円や一目均衡表基準線が位置する141.92円を下抜けて一時141.28円まで値を下げた。NY連銀の最新調査で、1年後のインフレ期待が6月に3.8%と前回の4.1%から低下し、2021年4月以来の低水準を付けたことも相場の重しとなった。
なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「高すぎるインフレを引き下げるために、年内あと2回の利上げが必要となる公算が大きい」との見解を示したほか、メスター米クリーブランド連銀総裁は「インフレ率を下げるには追加の金融引き締めが必要」などと発言。また、バー米連邦準備理事会(FRB)副議長(銀行監督担当)は「金利は適切な水準に近づいているものの、まだ幾分やるべきことがある」などと述べたものの、相場の反応は限られた。
・ユーロドルは3日続伸。独長期金利が上昇した一方、米長期金利が低下したため、欧米金利差縮小への思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢となった。前週末の高値1.0973ドルを上抜けると、一時1.1001ドルと日通し高値を付けた。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.95と6月22日以来の低水準を付けた。
・ユーロ円は5日続落。ユーロドルの上昇につれた買いが入った半面、ドル円の下落につれた売りが出たことで一時155.33円と本日安値を更新した。
ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時181.10円、豪ドル円は94.11円、NZドル円は87.66円、カナダドル円は106.39円、スイスフラン円は159.25円、南アフリカランド円は7.49円まで値を下げた。トルコリラ円は一時5.41円と史上最安値を記録した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反発。前週末までに3日続落し680ドル近く下落していただけに、自律反発狙いの買いが入った。市場では「目立った材料はないものの、値ごろ感の生じた銘柄などを中心に買い戻しの動きが広がった」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も4日ぶりに反発。米金利上昇への警戒からハイテク株には持ち高調整の売りが出たため、上値は限られた。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。市場では「12日の6月米消費者物価指数(CPI)の発表を前にポジション調整目的の買いが優勢となった」との声が聞かれた。
・原油先物相場は4日ぶりに反落。先週後半に大きく値を上げた後なだけに、週明けは持ち高調整の売りに押された。また、世界第2位の経済大国である中国の景気回復ペースが鈍化し、エネルギー消費の落ち込み懸念が高まったことも相場の重しとなった。アジア時間に発表された6月中国卸売物価指数(PPI)は前年比5.4%減と2015年12月以来のマイナス幅を記録した。
・金先物相場は小幅に反落。前週末に上げた反動で週明けは利益確定売りが先行。もっとも、一巡後は下げ幅を縮小した。為替市場でドル安・ユーロ高がこの日も進み、ドル建て金の支えとなった。