優待・配当に加え株価上昇期待も 一石二鳥な3銘柄

自社商品やサービスなどのおトクな「優待品」がもらえる株主優待。優待がない銘柄と比べると、ファンとして会社を応援したいという思いの株主も多く、毎年優待品がもらえるのだから・・・と、株価の値上がり益はそこまで重視していない方もいるのではないでしょうか。


今回は株主優待と配当を実施しており、今後の株価の上昇も期待される、一石二鳥な3銘柄を紹介していきます。



ベガコーポレーション 配当利回り:1.27%(8月29日時点)

ベガコーポレーション(3542)は家具・雑貨などを「LOWYA」ブランドでEC販売している会社です。デザイン性・トレンド性にこだわった自社PB商品を中心に投下しているのが特徴で、年齢層は20代~30代、特に女性からの支持が厚くなっています。


【実店舗の出展を加速】

EC販売を中心としている同社ですが、実店舗の出店も加速しており、2024年8月に横浜、9月に東京出店、10月に広島、11月に大阪(茨木)、2024年冬に静岡にも出店が決定しているといいます。実店舗展開による知名度向上や、実店舗ならではの価値訴求にも期待したいところです。


【円高進行が追い風に】

同社では前期2Qより利益重視の経営に方針転換しており、25.3期1Qは円安が進行するなかでも各利益が黒字転換して着地しています。直近の円高傾向も今後の業績上振れにつながりそうです。


【株主優待】

株主優待は、毎年3月末の権利確定日において、100株以上保有する株主に対して贈呈されます。優待内容は自社サイトおよび十店舗で利用できるLOWYA20%割引クーポンに加え、QUOカード1000円分または寄付1000円分を選択することができます。


ベガコーポレーションの日足チャート



コラントッテ 配当利回り:2.60%(8月29日時点)

コラントッテ(7792)は磁気式医療機器の卸・小売業をおこなっています。創業者で現社長の小松克已氏が寝たきりになった父親の筋肉のコリを和らげるために、磁石を使って肩・背中・腰を同時にケアできるサポーターを試作したものが原点となり、製品化にまで至ったとしています。


【スポーツ選手も愛用】

「Colantotteシリーズ」は「医療機器」としての認証を受けており、卓球の伊藤美誠選手をはじめとしたスポーツ選手にも愛用されるなど、確固たるブランドを築き上げています。直近では、高付加価値商品の販売が堅調に推移していることに加え、イーコマース・リテール部門が好調に推移したことで通期業績の上方修正を発表しています。


【株主優待】

株主優待は、毎年9月末の権利確定日の株主において、100株以上保有する株主に対して株式の保有数に応じて贈呈されます。優待内容は、同社ECサイト上で商品購入の際に利用できる割引クーポン(保有株数に応じて5000円~20000円)などで、3年以上継続保有の場合は割引金額が増加します。


コラントッテの日足チャート



ギフトホールディングス 配当利回り:0.66%(8月29日時点)

ギフトホールディングス(9279)は横浜家系の「町田商店」をはじめ、二郎系の「豚山」、油そばの「元祖油堂」など豊富な種類のラーメン店を展開しています。


【業種別分類は小売業】

同業他社との大きな違いは、麺やスープなどの食材を提供するプロデュース事業を主軸としている点。直営店200店、プロデュース店551店(それぞれ24.10期2Q時点)となっており、業種別分類でも「小売業」に分類されています。このビジネスモデルにより、同業他社がコロナ禍で赤字となる中でも黒字を維持していました。


【海外展開に期待】

海外出店は23店舗(24.10期2Q時点)、直近でもスイスで海外子会社を設立するなど、今後の海外展開にも期待できそうです。6月には国内直営店舗の平均月商が過去最高を更新したことなどから、通期業績の上方修正を発表しています。


【株主優待】

株主優待は、毎年4月末と10月末の権利確定日において、100株以上保有する株主に対して株式の保有数に応じて贈呈されます。優待内容は、同社グループ国内直営店での食事券、または同社グループオンラインストアの割引クーポンとして利用可能な食事優待電子チケット(保有株数に応じて1~5枚)で、1年以上継続保有の場合は贈呈枚数が増加します。


ギフトホールディングスの日足チャート



最後に

今回紹介したなかでは、コラントッテが9月、ギフトホールディングスが10月と権利月が間近となっています。いずれも手が届きやすい株価水準ですので、未使用の今年度分のNISA枠があるのであれば組み入れてみるのも面白いと考えます。


日本株情報部 アナリスト

斎藤 匠

神奈川県出身。慶応義塾大学を卒業後、2022年に国内証券会社へ入社し、個人顧客向け営業に携わる。国内証券会社を経て2024年入社。「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別銘柄を中心としたニュース配信を担当。 IFTA国際検定テクニカルアナリスト(CMTA)

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