BTC、対円では高市首相のおかげで…
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年2月25日19時頃、対円では前週(7日前)比で約2.1%安の1025万円台で取引されています。対ドルが前週比3.7%安の6万5300ドル付近、対円よりも下げ幅が広くなっています。
BTC相場は週明け23日から売り圧力が強まり、対円では1066万円台から一時1000万円を割り込みました。一旦は持ち直したものの、24日に再び下値を試す展開となり、975万円まで下げ幅を広げました。
BTCドルも6万8600ドル台で頭打ち、23日に6万4200ドル台まで下げ足を速めます。そこからの買い戻しが一巡すると、24日夜には6万2500ドル台と6日以来の安値まで売り込まれました。そこから持ち直したものの、BTC円ほど反発力は強まっていないのが現状です。
BTC円がBTCドルより買い戻された背景には、円安進行が影響したと見られます。高市首相が施政方針演説で「責任ある積極財政」を再度強調し、また、一部メディアが「首相が、日銀の追加利上げに難色を示した」と報じたことが円売りを呼びました。
加えて25日には、政府が次の日銀審議委員に「リフレ派」とされる2人を国会に提示しました。リフレ派はデフレ脱却を最優先とし、中銀による大規模な金融緩和と政府の積極財政でインフレ期待を高め、物価・賃金の持続的上昇を目指す立場です。
これを受けて高市トレードが再燃し、日経平均株価は急騰、為替は円安が進みました。日本初のリスクオンの流れがBTCを下支えした面もあります。

※Trading Viewより
なんと4割以上が…
BTC相場は2月24日から25日にかけて持ち直しましたが、執筆時点ではまだ下落局面の調整の域は出ていません。なかなか買い戻しが強まらない理由は、以下のような要因もあるようです。
「ビットコイン含み損もはや耐えられず、戻り売り連鎖…」bloomberg
ビットコイン市場で、普段なら買いに回るはずの投資家が慎重になっているというのです。25日の東京朝の時点だと、流通しているBTC(約1999.4万BTC)の約45%に相当する約900万BTCが取得価格を下回っていると記事では述べられています。
昨年10月に最高値をつけたBTCは、わずか4カ月で価格が半分となりました。この影響が大きく、回復を待てずに損失を確定する売りが続いているというのが現状のようです。
暗号資産分析会社グラスノードのデータでは、2月初めから取得価格を上回る売却より、下回る売却(つまり損切り)が多かったことが示されています。こうした損失確定が、将来の買い手を市場から遠ざけていると記事では指摘されていました。

ヘッジファンドは昨年から?!
こちらは少し古いデータではありますが、BTCドルが最高値を記録して以降、下落基調が続いた理由が分かります。
「ビットコインETFに群がったヘッジファンド、撤退急ぐ…」Bloomberg
記事によれば、ビットコインETF保有上位のヘッジファンドが、昨年7-9月期から10-12月期にかけて、持ち高を28%減らしました。「ヘッジファンドのリスク削減」が、ここ数カ月のBTC市場におけるメインテーマだったようです。
こちらは暗号資産運用大手コインシェアーズ(CoinShares)の週間レポートからの記事です。
暗号資産ETP(上場取引型金融商品)は先週、合計で2億8800万ドルの純流出を記録。 5週連続の流出では、累計40億ドルほどがETPから離れていったということになります。特に、米国からの資金流出が顕著(3.47億ドル)ということです。
古株さんも売却、行き過ぎ感も?
「Satoshi Era Wallet Dumps、15 Years of Silence」
(サトシ時代のウォレット、15年の沈黙を破りBTCを売却)
サトシとは、ビットコインの生みの親と言われている「サトシ・ナカモト」のことです。ビットコイン誕生初期に獲得したBTCを持つウォレットが15年ぶりに動きを見せたという内容です。そのウォレットが、保有していた1万1300BTCを売却しました。
ただ、7億5000万ドル(1ドル=156円、1170億円相当)の売却を、市場はスムーズに吸収したと記事では述べています。

↑ビットコインの「Fear&Greed Index」、市場における投資家心理、恐怖か強欲かを数値化した指標です。0-100で表され、極端な悲観や過熱感を把握できます。
算出要素は、「価格ボラティリティ、市場モメンタム・出来高、SNSセンチメント、ビットコインドミナンス、検索トレンド」などです。現状は11とかなり恐怖側に傾いていますが、前日や先週の8からは戻してきています。
前述の大きな売りに市場が耐えたことを考えると、そろそろ底打ち感が出てきたのかもしれません。



