当コラムでは「IG証券」のデモ口座で株価指数・FX・コモディティなどをトレードし、売買のタイミングや結果などを公開。証拠金は各100万円スタート。「IG証券」は「FX口座」「株価指数口座」「商品口座」「個別株口座」「債券先物口座」「その他口座」と多様な資産クラスがワンストップで提供されています。
ドル円、買い戻し 156.82円まで持ち直す
今週のドル円相場は底堅い展開となりました。米連邦最高裁は20日、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく相互関税などについて違憲との判断を下しましたが、これを受けてトランプ米大統領は世界各国に対して新たな10%の関税を課す方針を提示。21日には税率を15%に引き上げると表明しました。米関税政策を巡る不確実性の高まりから、東京市場が休場となる23日のアジア市場では一時154.00円まで値を下げました。なお、トランプ氏は23日に自身のSNS上で「関税措置を違憲とする米最高裁の判断を受けて『駆け引き』をしようとする国はこれまでよりもはるかに高い関税に直面する」と警告しています。かなり怖い脅しです。
もっとも、そのあとは買い戻しが進むことに。24日には「高市首相は16日に植田日銀総裁と会談した際、追加利上げに難色を示した」との報道を受けて全般円売りが優勢となりました。さらには、25日に日本政府が日銀審議委員に金融緩和と積極財政を志向する「リフレ派」とされる2人(浅田統一郎中央大学名誉教授と佐藤綾野青山学院大学教授)を充てる人事案を国会に提示したことで、日銀の早期利上げ観測が後退。日本株高と円安がさらに進みました。海外市場でもこの流れが継続し、一時156.82円と9日以来の高値を付けています。なお、日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)は史上最高値を更新しています。

*Trading Viewより
26日には米国とイランがスイス・ジュネーブで3回目となる核協議を実施。オマーン外相によると「大きな進展があったものの、合意には至らなかった」といいます。ただ、両国は交渉内容を自国に持ち帰り、「技術レベルの協議を来週ウィーンで実施する」としています。とはいえ、週末には米国によるイランへの軍事攻撃懸念が高まったことで米国株相場は軟調に推移しました。なお、トランプ米大統領はこの日、ホワイトハウスで記者団に対し「核開発問題を巡るイランとの協議に満足していない」と述べたうえで、イランに対する軍事行動については「まだ決定は下していない」と話しています。
投機筋の円売りポジション、大きな偏りなし
米商品先物取引委員会(CFTC) が27日(日本時間28日早朝)に発表した2月24日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は1万1539枚の円買い越し(ドル円のショート)となり、前週から1416枚減少しました。

*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
投機筋の円のポジションは昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢となり、4月29日には17万9212枚と過去最大を更新しています。ただ、それ以降はその動きが反転し、現在はほぼフラット(大きなポジションの偏りがない状態)となっています。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、2月は雲を上抜けたり、下抜けたりと一進一退の動きが続いていますが、今週末の終値(156.05円)では雲の下限156.54円にとどかず(上限は157.51円)。ただ、基準線(155.67円)や転換線(154.76円)は上回っています。来週は雲がねじれるうえ、雲が非常に狭くなるため、そろそろ大きな動きが出ることが期待されます。

*Trading Viewより
「高市首相が追加利上げに難色を示した」との報道や日銀審議委員の人事案、日本株の堅調地合いなど、円安要因は多く存在しますが、「円高要因」は少ない印象。本邦当局者からは当然のように「円安けん制発言」が伝わる可能性が高いものの、潜在的なドル需要が意識される中、中期的には円安・ドル高が続くとの見方は多いようです。
かつては、「リスク回避の円買い」とのワードが良く聞かれましたが、最近このワードは鳴りを潜めています。今週末にはイラン情勢を巡る先行きの不透明感から原油先物価格が急伸し、米国株相場は大幅に下落。安全資産とされるスイスフランが大きく上昇しました。かつては、米国株が大きく下げるとドル円もつれて下げることが多かったものの、最近はあまり連動していないように感じます。今後もこの状況が続くと想定し、来週以降はドル円の押し目を丁寧に拾っていきたいと思います。
【免責事項・注意事項】
本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。



