(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=135.21円(前営業日比▲0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=140.99円(▲1.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0414ドル(▲0.0070ドル)
ダウ工業株30種平均:31097.26ドル(△321.83ドル)
ナスダック総合株価指数:11127.84(△99.10)
10年物米国債利回り:2.88%(▲0.13%)
WTI原油先物8月限:1バレル=108.43ドル(△2.67ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1801.5ドル(▲5.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続落。世界的な金融引き締め加速で景気減速への懸念が高まると、ダウ平均が一時280ドル超下落。投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが先行した。6月米ISM製造業景気指数が53.0と予想の54.9を下回ったことが分かると、米10年債利回りが一時2.7873%前後と5月27日以来約1カ月ぶりの低水準を記録。ドル円も134.79円付近まで下押しした。
ただ、そのあとはダウ平均が上げに転じたため、下げ渋る展開に。アジア時間に付けた日通し安値134.75円が目先サポートとして意識された面もあった。
なお、市場では米アトランタ連銀の「GDPナウ」が1日時点で4-6月期の米実質国内総生産(GDP)を前期比年率2.1%減と6月30日時点の1.0%減からさらに引き下げたことが話題となった。1-3月期の1.6%減(確定値)に続き、マイナス成長となっており、2四半期連続のマイナス成長となれば「テクニカルリセッション(景気後退)」となる。
・ユーロドルは反落。欧州時間発表の6月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が予想を上回ったことを受けて、欧州中央銀行(ECB)が金融引き締めを積極的に進めるとの見方が広がり、ユーロ圏景気の減速を警戒したユーロ売りが進んだ。米国株相場の下落を背景にリスク・オフのドル買いも入り、前日の安値1.0383ドルを下抜けて一時1.0366ドルまで下げ足を速めた。
ただ、6月15日の安値1.0359ドルや5月13日の安値1.0350ドルがサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米国株が持ち直したこともユーロ買い・ドル売りを促し、1.0433ドル付近まで下げ幅を縮めた。
・ユーロ円は4日続落。ECBが金融引き締めを積極的に進めるとの見方から、ユーロ圏景気の減速を警戒したユーロ売りが先行。米国株が下落しリスク回避の円買いが入ると、23時30分過ぎに一時139.79円と日通し安値を更新した。
ただ、ダウ平均がプラス圏を回復し一時360ドル超上昇すると、投資家のリスク回避姿勢が後退。ユーロ円にも買い戻しが入り、141.13円付近まで下げ渋った。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。6月米ISM製造業景気指数が予想を下回り、約2年ぶりの低水準を記録すると、景気の減速が一段と進んでいるとの見方から売りが優勢となった。ダウ平均は一時280ドル超下落した。ただ、米長期金利が急低下すると高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが集まり、指数はプラス圏を回復。景気動向に業績が左右されにくいディフェンシブ株にも買いが入り、相場を押し上げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日ぶりに反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは大幅に4日続伸。6月米ISM製造業景気指数が予想を下回り、約2年ぶりの低水準を記録すると、景気の減速が一段と進んでいるとの見方から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。利回りは一時2.7873%前後と5月27日以来約1カ月ぶりの低水準を付けた。
なお、この日は独立記念日の前営業日で短縮取引だった。
・原油先物相場は3日ぶりに反発。時間外で105ドルを割り込んだところで底打ち感が出たようだ。買い戻しが優勢となると、石油輸出国機構(OPEC)プラスが追加増産を見送ったことによる需給ひっ迫への警戒感も再浮上。昨日作られたショートも巻き戻され、一時109ドル前半まで上げ幅を拡大した。
・金先物相場は5日続落。時間外に節目の1800ドルを割り込むとロングの投げを巻き込みながら1780ドル台まで下値を広げた。世界第二の金消費国インドが、需要抑制を目的に金の輸入関税を7.5%から12.5%へ引き上げたことも嫌気された。ただニューヨーク勢が本格参入すると大台を回復。6月米ISM製造業景気指数が予想を下回り、安全資産の金に買い戻しが入った。