トランスダイム・グループ、調整後EPSが7.8%上振れ
航空機部品メーカーのトランスダイム・グループ(TDG)が発表した2025年7-9月期決算は売上高が前年同期比12%増の24億3700万ドル、純利益が34%増の4億5100万ドルとなりました。調整後EPS(1株利益)は10.82ドルで、LSEGがまとめた市場予想の10.04ドルを7.8%上回っています。
民間航空機と軍用航空機の市場がともに堅調で、売上高が着実に伸びました。コストは売上原価が4%増、販売管理費が3%減、無形資産の減価償却費が4%増に抑制され、純金融支出が22%増と膨らみましたが、吸収しています。

特別要因などを除外した調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は15%増の13億2000万ドル、EBITDAマージンは54.2%で、前年同期の52.6%から改善しています。
マイク・リスマン最高経営責任者(CEO)は「第4四半期(7-9月期)には民間航空機のアフターマーケット事業が好調で、軍用事業は力強い状態が続いた。ともに2桁の成長となった」とコメントしています。また、民間航空機メーカー向けのビジネスは1桁台後半の増収だったと説明し、EBITDAマージンの上昇についてはコスト構造の効率的なマネジメントが実を結んだとの見方を示しています。
2025年9月通期決算は売上高が前年比11%増の88億3100万ドル、純利益が26%増の18億6600万ドルでした。事業別では、点火装置やエンジンシステムなどを含むパワー&制御部門が好調で、売上高が15%増の45億5900万ドル、調整後EBITDAが15%増の25億9300万ドルです。動力以外の航空機部品で構成される機体部門は売上高が8%増の41億1200万ドル、調整後EBITDAが13%増の22億1000万ドルです。

決算発表時のガイダンスでは2026年9月期の売上高を前年実績比10-13%増の97億5000万-99億5000万ドルと予想しています。調整後EPSについては36.49-38.53ドルと想定しており、下限では前年実績比2%減、上限では3%増となります。
テトラ・テック、9月通期決算で最高益を更新
環境関連のコンサルティングやエンジニアリングサービスを手掛けるテトラ・テック(TTEK)が発表した2025年7-9月期決算は純売上高が前年同期比2%増の11億6300万ドル、純利益が33%増の1億2800万ドルとなりました。調整後EPS(1株利益)は0.45ドルで、LSEGがまとめた市場予想の0.40ドルを12.5%上回っています。
売上高が小幅ながら増える中、売上原価と営業費用がほぼ横ばいにとどまったことで利幅が広がり、調整後営業利益は12%増の1億7100万ドルに達しました。特別要因などを加減した調整済みEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は10%増の18億6000万ドルです。

部門別では米国政府向け(連邦、州、地方)事業の売上高が5%減の4億8700万ドルと低調でしたが、調整後営業利益が15%増の9400万ドルに伸びています。民間・海外事業は売上高が7%増の6億7600万ドル、調整後営業利益が8%増の1億600万ドルに達しています。
2025年9月通期決算は売上高が前年比7%増の46億1700万ドル、純利益が6%増の2億4800万ドル、調整後営業利益は18%増の6億400万ドルです。部門別では米国政府向け事業の売上高が12%増の21億3000万ドル、調整後営業利益が21%増の3億4100万ドル。民間・海外事業は売上高が3%増の24億8800万ドル、調整後営業利益が7%増の3億5700万ドルで、そろって増収増益でした。

ダン・バトラック最高経営責任者(CEO)は「2025年9月通期決算は純売上高と営業利益が過去最高を更新し、営業利益率も上昇した。高水準の水管理関連コンサルティングサービスに対する持続的な力強い需要が過去最高の業績につながった」とコメントしています。
決算発表時のガイダンスでは2026年9月通期の純売上高(不確定要素を調整)を前年実績比5-11%増の40億5000万-42億5000万ドルと予想しています。
アプライド・マテリアルズ、半導体システム部門が苦戦
半導体装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)が発表した2025年8-10月期決算は売上高が前年同期比3%減の68億ドル、純利益が10%増の18億9700万ドルとなりました。非GAAP(米国会計基準)のEPS(1株利益)は2.17ドルで、LSEGがまとめた市場予想の2.09ドルを3.8%上回っています。
売上高が縮小する中で研究開発費や一般管理費が増え、リストラ費用も計上したことで営業利益は16%減の15億5300万ドルに落ち込みましたが、金利・その他収益のプラス転換で最終増益にこぎ着けています。

事業別では製造装置を含む半導体システム部門の売上高が8%減の47億6000万ドル、営業利益が16%減の15億2700万ドルと苦戦しました。半導体製造装置の最適化や生産性の向上を支えるグローバルサービス部門は、売上高が1%減の16億2500万ドル、営業利益が8%減の4億5400万ドルと1桁台ながら減収減益でした。
一方、2025年10月通期決算は売上高が前年比4%増の283億6800万ドル、純利益が2%減の69億9800万ドルです。非GAAPのEPSは9.42ドルで市場予想を1.2%上回っています。
決算発表時のガイダンスでは2025年11月-2026年1月期の売上高を63億5000万-73億5000万ドル、非GAAPのEPSを1.98-2.38ドルと予想しています。




