AIの影響を受けない「HALO銘柄」として住友金属鉱山に注目

「Anthropicショック」とでもいうのでしょうか。株式市場では連日のようにAIによって代替されてしまう企業が売られています。こうなるとAIの影響を受けない企業に資金を移したいと誰もが思いますよね。


まさにいま株式市場では、「HALO銘柄」が話題になっています。これは「Heavy Asset Low Obsolescence」の略称で、公益事業、基礎資源、エネルギーなどの分野で、重厚な有形資産を持ち、陳腐化しにくい銘柄、簡単にAIでは代替できない分野の企業を指します。


東京市場において、足もと非鉄セクターの上昇が目立っているのは、光ファイバーなどの電線銘柄が好調なほか、上述したような要因も影響しているのではないかと思ってます。例えば、住友金属鉱山。最近では、金価格の上昇でも注目されていますが、銅や金やニッケルなどの市況に業績が左右されすぎてボラティリティが大きく、投資候補先として人気のある銘柄とはあまり言えなかった時期がありました。


ですが直近の株価は、2025年末から直近2月下旬までにすでに2倍近く上昇しています。市況に左右されやすいといいましたが、同社の良いところは決算発表のタイミングが同業のなかでは遅めなので、ほかの企業を確認してあたりを付けやすいところです。


住友金属鉱山日足チャート


そこで、今回2025年時点で、同社が権益を持つ主な鉱山と、その操業パートナーをリストにしてみました。なかなか業績を予測するのが難しい企業ではありますが、参考にしてみてください。企業のホームページなどで公開されている情報なので、誰でもアクセスすることが可能です。


モレンシー銅鉱山

場所:米国アリゾナ州

出資比率:住友金属鉱山 25%、住友商事 3%、Freeport McMoRan 72%


セロベルデ銅鉱山

場所:ペルー

出資比率:住友金属鉱山 16.8%、住友商事 4.2%、Freeport McMorRan53.56%、Buenaventura 19.58%。


カンデラリア銅鉱山

場所:チリ

出資比率:住友金属鉱山 16%、住友商事 4%、Lundin Mining 80%


QB (Quebrada Blanca) 銅鉱山

場所:チリ

出資比率:住友金属鉱山 25%、住友商事 5%、Teck Resources 60%、ENAMI10%


ノースパークス銅鉱山

場所:オーストラリア

出資比率:住友金属鉱山 13.3%、住友商事 6.7%、Evolution Mining 80%


菱刈金鉱山

場所:日本

出資比率:住友金属鉱山 100%


コテ金鉱山

場所:カナダ

出資比率:住友金属鉱山 30.0%、IAMGOLD70%。


Baptiste ニッケルプロジェクト

場所: カナダ

住友金属鉱山は FPX Nickel Corp (FPX CN)社に9.9%出資している。


Winu 銅・金プロジェクト

場所: 豪州

出資比率: Rio Tinto70%、住友金属鉱山 30%



企業の発表した月次から決算内容を予想するといった手法は以前では個人投資家では一部の人しか行っていないような手法だったそうです。ですが、今では多くの人が月次情報をもとに業績を予測し、月次そのものが株価に影響を与えるほどメジャーになりました。


同社のような企業では、前述したような操業パートナーの業績と、権益に対する出資比率から業績の一部を推測することが可能です。権益については随時入れ替えが行われるため、既に上記比率から変更されている可能性がありますし、今後も最新の情報にアップデートしていく必要はあります。ただ、そこまで細かい部分を把握しなかったとしても、例えば先にFreeport McMoRanが先に発表した業績を確認することで、同社の業績の一部を推測することはできるでしょう。


今後もHALO銘柄が注目される場面は増えてくると思います。その時に上記の内容を参考にしてみてください。


日本株情報部 アナリスト

斎藤 裕昭

経済誌、株式情報誌の記者を経て2019年に入社。 幅広い企業への取材経験をもとに、個別株を中心としたニュース配信を担当。

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