株式市場はすこし「狭くなっている」気がします。半導体・ハイテク株がインデックスの指標を牽引し、業績が良くても期待値に届かず株価が下がる決算も目立つようになってきました。アメリカのハイテク株有望株にはマグニフィセント・セブンならぬ「FAB10」という名称が生まれたようですが、GAFAの頃から焼き回しの印象も否めません。宇宙銘柄・次世代エネルギーなど、新たに注目される銘柄も「何者かの登場を待っていた」世界中の投資家によりまたたく間に丸裸とされ、織り込み済みにされてしまいます。
とはいえ、名も無き人が世界の片隅で騒いでいるものにはどう考えても可能性がありません。多くの人が知らない、次に登場する領域は何かないのか。たくさんの人が認知しているけれど、株式市場と「まだつながっていない何か」はないものか。そう思っていろいろ検索していると、世界中を盛り上げるワールドカップに、ヒントがありました。
カーボベルデってどこにある?
カーボベルデは、アフリカ大陸の西の大西洋上に散らばる群島にあります。国名はポルトガル語で「緑の岬」です。1445年にアフリカ大陸に緑の岬を見つけたポルトガルの探検隊が、そこから西に600km先にあった群島に同じ名前をつけたことが、国名の由来となっています。
今回のワールドカップが始まる前に筆者のようなにわかサッカーファンに聞いても、また同国が旋風を巻き起こす前にサッカーファンに聞いても、「カーボベルデってどこにある?」でしょう。それが短期間にして名前が知れ渡るときの共通項です。いま、カーボベルデは世界を席巻するサッカー界のスターたちとがっぷり四つを組んだ、我が国の英雄たちを華々しく出迎えています。

引用:Google map
今大会でアフリカ予選を突破したカーボベルデは本大会のグループステージで優勝経験のあるスペインやウルグアイと同組になるも、3試合連続で引き分け(ワールドカップは引き分けで勝点1が付与)、2位で予選通過を成し遂げました。ノックアウトステージ(決勝トーナメント)ではかのリオネル・メッシ選手率いるアルゼンチンに一時2-2まで肉薄するも、決勝点を決められ敗北、今回大会を終えています。記事執筆時にワールドカップはベスト8まで進んでいますが、アルゼンチンもスペインも残っていることを考えると、今回成し遂げたことの凄さを証明するものです。

「カーボベルデ関連株」に気づく前に
気の早い経済メディアなどは「カーボベルデ関連で狙い目の株はないのか」と分析を始めていますが、それほど大きな流れには発展していません。カーボベルデ旋風はあくまでサッカーの世界の話、これが現在の立ち位置です。それと同時に、各所で「カーボベルデと投資の関連性って何かあるのでは?」といつ生じてもおかしくないタイミングです。これが短期間の成長株の要素であり、テンバガー株の条件です。個人投資家としての腕の見せ所といえるでしょう。
カーボベルデ関連株とは?
カーボベルデは国家自体、1975年にポルトガルから独立した比較的新しい国です。注目すべきは日本との貿易です。外務省によるカーボベルデ共和国基礎データによると、主要品目は輸出(カーボベルデ→日本:125.2万円)が医薬品、輸入(日本→カーボベルデ:7.3億円)が輸送用機器および一般機械等、となっています。建設・都市インフラの需要と、JICAなどの援助実績からの数値といえるでしょう。実際にOECDによる主要援助国も、ルクセンブルグやポルトガルに次いで4位に日本の名前が現われています。
国連(ITC:国際貿易センター)の統計では、主要輸出品目は肉類・魚介類など。対する輸入品目は鉱物燃料や機械類などが並んでいます。
悪意があるものではないですが、客観的に見て国土が広い国ではありません。ワールドカップにより国の知名度が急上昇したとしても、そこからの投資領域での展開は難しいものです。だからこそ、「簡単には気づかないポイント」があるようにも考えられます。

アフリカ全土への投資を促進している中国が、上記の主要関係国に出てこないのも興味深い点ではあります。そもそもカーボベルデを軸とした貿易関係だけに捉われなくても、以前の宗主国であるポルトガルとの関係や、商社からの視点という可能性もあるでしょう。
2026年ワールドカップの決勝戦は、日本時間の7月20日早朝です。大会が終われば、今回注目を浴びたものの「後日談」が走り始めます。そのときに先見の明のある個人投資家は、カーボベルデに何かを見つけることができるでしょうか。
ちなみに今回の記事を書きながら、Google mapでカーボベルデを何周もしていたのですが、おそらく日本人がほとんど行かないであろう地元のレストランも、日本語の口コミが並びます。ポルトガル語やフランス語の投稿を同時通訳しているのですね。筆者には、Googleの凄さが目に入ったという余談でした。



