「クオカードや食事券に飽きたあなたに」~体験・ヘルスケア価値を提供する12月優待注目銘柄:アドウェイズ&ユカリア~

株式投資の大きな楽しみの一つである「株主優待」。金券(クオカード)や外食チェーンの食事券は定番として根強い人気を誇りますが、「いつも同じような内容で少し物足りない」「もっと自分の生活や健康に直接役立つ、体験型の優待が欲しい」と感じている投資家の方も多いのではないでしょうか。


本コラムでは、そんな定番優待から一歩踏み出したユニークで実用的な優待を提供する、12月に権利確定を迎える注目2銘柄アドウェイズ(2489)とユカリア(286A)を徹底解説します。



1.アドウェイズ(東証スタンダード:2489)

【事業概要】

アドウェイズは、アフィリエイト(成果報酬型)広告分野で国内大手のデジタルマーケティング企業です。


他社プラットフォームの代理販売を行う「エージェンシー事業」と、AIを活用した全自動マーケティングプラットフォーム「UNICORN」やアフィリエイト「JANet」、リワード広告「AppDriver」などの自社プロダクトを展開する「アドプラットフォーム事業」を柱としています。



【株主優待の詳細】

アドウェイズの権利確定基準日は毎年12月末日です。同社は2026年8月12日に株主優待制度の変更・拡充を発表し、従来「10,000株以上」だった対象範囲を「1,000株以上」へと大幅に拡大しました。


優待内容は、同社グループが運営するサウナ「オールドルーキーサウナ」(4店舗:銀座・新宿・渋谷・六本木)の利用券やVIP会員権、および「オールドルーキーサウナホテル木更津金田」の特別室宿泊券です。


1,000株~1,999株:オールドルーキーサウナ回数券 4枚(10,320円相当、優待利回り3.26%)

2,000株~9,999株:保有株数に応じて回数券8枚~36枚(最大92,880円相当)

10,000株以上:サウナ6カ月~1年VIP会員権+サウナホテル特別室宿泊券(最大1,386,000円相当、優待利回り最大14.57%)


2026年12月期の予想配当(1株あたり12.06円、上場20周年記念配当5.00円含む/配当利回り約3.80%)を合わせた総合利回りは、1,000株保有時で7.06%、30,000株以上では最大18.38%に達します。日頃の疲労をサウナで整えたい投資家にとって見逃せない内容です。


※優待利回りは各種最低出資額に対し2026年7月31日の終値(317円)を基準として算定



【直近の業績】

2026年12月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高63億2,400万円(前年同期比7.1%増)、営業利益9億5,600万円(前年同期の2,300万円の営業損失から大幅黒字化)、経常利益11億4,800万円(同834.1%増)、中間純利益10億7,400万円(前年同期の7,600万円の純損失から黒字転換)と劇的な業績回復を果たしました。全自動プラットフォーム「UNICORN」の需要伸長や国内広告需要の好調、販管費の抑制が奏効しています。

通期業績予想も上方修正されており、通期売上高118億円、営業利益15億円(前期比404.7%増)、当期純利益15億円(同493.1%増)を見込んでいます。



【足元の株価動向】

2026年10月29日の終値は383円(最低購入代金約3万8,300円)です。年初来安値254円(1月21日)から買われ、10月19日には年初来高値439円を記録しました。決算発表や優待拡充が公表された8月中旬(360円台~380円台)を経て大きく水準を切り上げ、足元では380円~390円台で揉み合う展開です。指標面ではPER約9.98倍、PBR約1.06倍と割安感のある水準にあります。



【アドウェイズの週足チャート(2026年10月29日まで)】



2. ユカリア(東証グロース:286A)

【事業概要】

ユカリアは、「ヘルスケアの産業化」をビジョンに掲げ、病院の経営支援・運営支援を主軸事業とする医療コンサル・運営支援企業です。提携病院に対する医療経営支援をはじめ、BPOサービスや医療機関向け金融支援、在宅医療を展開しています。



【株主優待の詳細】

ユカリアは2025年11月14日に株主優待制度の導入を発表しました。権利確定基準日は毎年12月末日で、100株(1単元)以上保有の株主が対象となります。


優待内容は、生活習慣病と関連の深い脳疾患の早期発見・予防を目的とした健診サービス「スマート脳ドック」の優待チケットです。スマート脳ドックは全国約300の提携医療施設でMRI検査を手軽に受診できるサービス(通常料金:税込24,750円)です。


100株~599株(1単元~):「スマート脳ドック」1回分を5000円割引(優待価格19,250円)で受診可能

600株~999株(6単元~):「スマート脳ドック」1回分を50%割引(優待価格12,375円)で受診可能

1,000株以上(10単元~):「スマート脳ドック」1回分(24,750円相当)が無料受診可能


健康診断ではカバーしきれない脳の精密検査をお得に(あるいは無料で)受けられます。



【直近の業績】

2026年12月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高136億7,800万円(前年同期比30.0%増)、営業利益3億9,500万円(前年同期比65.2%減)、経常利益3億6,100万円(同63.2%減)、中間純利益4億8,900万円(同40.6%減)となりました。


既存事業の成長に加え、前期に実施したM&Aの連結寄与等により売上高は3割増と大幅伸長しました。利益面の減益は主に前期発生した一時的なワンタイム収益の反動によるもので、期初計画比では想定通りの進ちょくです。


通期業績予想は据え置かれており、売上高330億3,500万円(前期比33.6%増)、営業利益28億6,400万円(同21.1%増)、経常利益26億4,800万円(同23.9%増)と、下半期に向けた高成長を見込んでいます。



【足元の株価動向】

2026年10月29日の終値は731円前後(最低購入代金約7万3,100円)です。年初来高値は1月5日の960円、年初来安値は6月12日の613円となっています。8月中旬の決算発表時には820円台で推移していましたが、その後底固めが進み、9月~10月にかけては730円~780円を中心としたレンジ相場を形成しています。指標面ではPER約15.69倍、PBR約1.23倍で推移しています。



【ユカリアの週足チャート(2026年10月29日まで)】



おわりに

金券や食事券も魅力的ですが、「自分自身の心身のリフレッシュや健康維持」につながる体験型優待は、暮らしの満足度を高めてくれます。


アドウェイズ:極上のサウナ体験でリフレッシュしたい方、高い総合利回りや劇的な業績V字回復を評価する方に好適

ユカリア:予防医療・脳健診に関心があり、ヘルスケア市場の長期成長性に期待する方に最適


どちらも12月末日が権利確定日です。この機会に、それぞれの事業の強みと優待の魅力に注目してみてはいかがでしょうか。




日本株情報部長

河賀 宏明

証券会社、事業会社におけるIR担当・経営情報担当、FPや証券アナリスト講師などを経て2016年に入社。 金融全般に精通。証券アナリスト資格保有。 「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別株を中心としたニュース配信を担当。 メディア掲載&出演歴 株主手帳、日経CNBC「朝エクスプレス」、日経マネー

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