(8日終値)
ドル・円相場:1ドル=136.10円(前営業日比△0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=138.65円(△0.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0185ドル(△0.0025ドル)
ダウ工業株30種平均:31338.15ドル(▲46.40ドル)
ナスダック総合株価指数:11635.31(△13.96)
10年物米国債利回り:3.08%(△0.09%)
WTI原油先物8月限:1バレル=104.79ドル(△2.06ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1742.3ドル(△2.6ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
6月米雇用統計
失業率 3.6% 3.6%
非農業部門雇用者数変化 37.2万人 38.4万人・改
平均時給(前月比) 0.3% 0.4%・改
平均時給(前年比) 5.1% 5.3%・改
(各市場の動き)
・ドル円は小幅ながら5日続伸。米労働省が発表した6月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比37.2万人増と予想の26.8万人増を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22時前に一時136.57円と日通し高値を更新した。なお、失業率は3.6%と市場予想通りの結果となったほか、平均時給は前月比0.3%上昇/前年比5.1%上昇と前年比で予想を上回った。
ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。6月30日の高値136.81円や同月29日に付けた約24年ぶりの高値137.00円がレジスタンスとして意識されたほか、週末を控えたポジション調整目的の売りが出て一時135.87円付近まで下押しした。5月米卸売売上高が前月比0.5%増と予想の0.9%増を下回ったことも相場の重し。
・ユーロドルは4日ぶりに反発。欧州市場では、天然ガスの供給不足などを背景に欧州の景気後退(リセッション)懸念が強まり、一時1.0072ドルと2002年12月以来およそ19年半ぶりの安値を付ける場面があった。市場では「1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)割れは時間の問題」との声が聞かれた。
ただ、パリティである1.0000ドルが重要なサポートとして意識されたこともあり、NY市場では買い戻しが目立った。米雇用統計の結果を受けて米長期金利は上昇したものの、相場への影響は限定的となり、週末を控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが進んだ。24時過ぎには一時1.0189ドル付近まで切り返した。
・ユーロ円も4日ぶりに反発。日本時間夕刻に一時136.87円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。22時30分過ぎには138.71円と日通し高値を更新した。ユーロドルと似た動きとなった。
・カナダドルは底堅い動き。カナダ統計局が発表した6月カナダ雇用統計で、新規雇用者数が4.32万人減と予想の2.35万人増に反して減少したことが分かるとカナダドル売りが先行したものの、失業率が4.9%と予想の5.1%より強い内容となったこともあって売りは長続きしなかった。WTI原油先物価格が上昇すると産油国通貨とされるカナダドルに買いが集まり、対ドルでは一時1.2936カナダドル、対円では105.23円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小反落。6月米雇用統計で労働市場の堅調が示されると、米景気不安が和らぎ買いが優勢となる場面もあったが、結局小幅に下落して週末の取引を終えた。雇用統計の結果が「米連邦準備理事会(FRB)が大幅な利上げに動きやすくなった」との見方にもつながり、株売りを誘ったようだ。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら5日続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。6月米雇用統計で労働市場の堅調が示されると、米景気不安が和らぎ相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。
・原油先物相場は続伸。6月の米雇用統計の非農業者部門就業者数が市場予想を大きく上回ったことで、景気後退懸念による原油先物売りの流れが一時的に弱まった。指標発表前までは弱含んでいた原油先物は、発表後から買われ一時105ドルを上回る場面もあった。
・金先物相場は続伸。米雇用統計発表後に米金利が上昇すると、金利のつかない金先物には売りが入り一時マイナス圏に沈んだ。もっとも、為替市場で対ユーロや対オセアニア通貨を中心にドル売りが優勢となると、ドルで取引される金先物は割安感から買い戻しが入り続伸して引けた。なお、週を通すと前週比では3%超金先物価格は下落して引けている。