「値上げラッシュでお金がない」「投資に回すお金を増やしたいけど捻出できない」という状況のかたは多いのではないでしょうか。昨年から続くインフレにより、小麦粉・食用油を中心とした食料の値上げや電気代・ガス代金など光熱費の上昇が目立ちます。
ただし、食費を節約すると体に悪影響が出るなどのデメリットが生じる可能性があります。今回は無理なく節約するための方法をご紹介します。
2022年の消費者物価指数は前年に比べ4%上昇
全国の世帯が購入する家計に関するモノ・サービスの価格を総合した物価の変動を時系列的に測定する「消費者物価指数」の2022年度平均は以下の通りです。
総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2022年平均」
総合指数は2020年を100とした場合104.1(前年同月比は4.0%の上昇)、 生鮮食品を除く総合指数は104.1(前年同月比4.0%上昇)、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は102.1(前年同月比3.0%の上昇)という結果です。
総合的には4%の物価上昇となっています。増減の内訳を見ていきましょう。
総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2022年平均」
小麦粉や食用油の他に、豚肉・炭酸飲料など食品・飲料の値上がりが見られます。近年自然災害が多いことから、火災・地震保険料も前年同月比で11.2%値上がりしました。
電気代・ガス代は20%以上の上げ幅です。半導体不足の影響で、PC・携帯電話も価格が上がっています。今回のインフレには、ロシア・ウクライナ情勢や円安・長引くコロナ禍などさまざまな要因があります。
「出費を減らしたい」「少しでも節約したい」というかたのために、無理なくできる節約術をお伝えしていきます。
おすすめの節約は「固定費の見直し」
無理なく続けられる節約方法として「固定費の削減」が挙げられます。家計の主な固定費7つを見直す方法です。
固定費は保険料・通信費・光熱費など「毎月出ていくことが決まっているお金」です。
世帯にもよりますが、上記7つが主な固定費と言えるでしょう。
家賃や教育費を減額するのは現実的ではないため、他の5つの費用をおさえる方法を考えてみましょう。
保険の見直しは、保険料に関わらず年齢・ライフプランに応じて必要となります。例えば20代では掛け捨てのみ、結婚時には生命保険に加入し死亡時の保障を手厚くするなどケースバイケースで見直します。
付き合いで加入した保険が、他の保険と保障内容がかぶってしまうケースは多く見られます。保障が被っており1つの保険で十分な場合には解約をおすすめします。また、単身世帯の生命保険など不要な保障内容の保険も解約しましょう。
通信費は光回線で安いプランの商品もありますので、あまり家でインターネットを使用しない場合には安いプランに乗り換える又は無線Wi-fiにするなどの方法でコストを削減しましょう。
車は保険料や修繕費・オイル交換などのメンテナンス・税金といった維持費がかかります。車両保険は一般的に年齢が若いと運転の経験が浅いため保険料が高く設定されていますが、○歳以上補償といった年齢を重ねるにつれて安くなる商品があります。
現在の保険料が年齢・運転歴・車種・走行距離に適したものであるかを調べ、割高の場合には見直しを検討しましょう。ファミリー世帯では難しいですが、1~2人世帯で「普通自動車に乗っているが負担が重い」というかたは軽自動車への乗り換えをおすすめします。
食費の節約は要注意
購入する機会が多く毎月変動する費用であることから「食費を節約する」というかたは多いでしょう。食費の節約には「普段より安いスーパーにする」など良い方法もあります。ただし、食事の量を減らす、価格の安い炭水化物中心の食事にすることはやめた方が良いでしょう。
栄養のバランスが崩れ、体を壊してしまう可能性があります。経済学では人間も「人的資本」として扱われます。金銭を得るための人的資本=心身の健康が重要となりますので、食費の節約には注意しましょう。
また節約のために「ご褒美のケーキを我慢」「嗜好品を買わない」という方もいらっしゃるでしょう。嗜好品を我慢することで費用は削減されますが、無理をすると衝動買いをしてしまう、体を壊してしまうことにつながりかねません。嗜好品は「月〇万円まで」と上限を決めて可能な範囲で節約することをおすすめします。
まとめ
固定費を節約することで、変動費と比べてストレスや負担の少ない費用削減が期待できます。
この記事を参考に固定費の見直しを図り、投資に回せるお金を増やしていきましょう。