特定の銘柄の値動きを追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はソフトバンクグループを取り上げます。証券コードは9984で、プライム市場に上場しています。会長兼社長である孫正義氏の発言が注目を集めることも多く、会社の形態も創業時からは大きく変化しています。
現在は投資会社としての色合いが強くなっており、AI(人工知能)関連の投資に力を入れていることから、米国のナスダック指数と連動しやすい傾向があります。
6月に1万円の大台を回復
株価は6月に入って動きが良くなっており、6月27日には1万円の大台を回復しました。6月の月間上昇率は+38.1%とかなり強い動きとなっており、月を通して右肩上がりの基調が続きました。
米国のナスダック指数も6月の動きは良く、史上最高値を更新しています。また、6月後半にかけては日米で半導体株が人気化しており、生成AI期待の高まりがソフトバンクグループの株価にも好影響を及ぼしました。
1月高値近辺で上昇が一服
1万円を上回った後、7月1日には10900円まで上昇しました。ただ、その後は一服感も出てきています。週足のチャートでもう少し長い期間の値動きも確認してみましょう。
7月の上昇で、今年1月の高値10890円を上回っています。テクニカル的には過去の高値を超えてくると、そのことが新たな買いを呼び込むこともあります。しかし、現時点ではそのような動きにはなっていません。
1月に高値をつけた時は、短期間で鋭角的に上昇した後、間を置かず上げ分の大半を消失しています。この辺りでもたつくようだと、上値の重さが意識されて天井感が出てくる可能性があります。一方、一段高となるようなら、戻り売りは相当程度こなしたとの見方から、上昇に弾みがつく展開にも期待が持てます。
8月7日に1Q決算を発表予定
ソフトバンクグループの7月9日の終値は1万0570円でした。100株単位で最低購入代金は105万7000円となります。今回はこのタイミングで購入したと仮定して、1カ月後の株価と見比べます。8月9日が土曜日、8月11日が山の日で祝日となるため、8月12日(火)の株価と見比べることとします。手数料・税金等は考慮しません。
8月7日には第1四半期の決算発表が予定されていますので、株価にも大きな動きが出てくる可能性があります。
1万円より上が定着するかどうか、決算発表に向けて期待が高まるような動きとなるかどうか、決算に対する反応はどうなるかなど、見どころは満載です。史上最高値圏で推移しているナスダックの動向も気になります。この水準で買いたいか、それとも売りたいか、ご自身なりの仮説を立ててみて、ここからの値動きに注目してみてください。