香港大引け:続落、2週ぶり安値 幅広いセクターで売り優勢

3日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比1.36%安の21660.47ポイントだった。中国企業指数は1.58%安の7387.02ポイント。メインボードの売買代金は概算で717億8000万HKドル。


ハンセン指数は安く寄り付き、序盤に下げ幅を拡大。前場に下落率が2%を超える場面があった。その後はじりじりと値を戻したものの、終値は下値のめどとして意識された20日移動平均線(大引け時点で21690.11ポイント)を割り込み、1月19日以来ほぼ2週間ぶりの安値を付けた。中国の景気回復に不透明感が漂うなか、運用リスクを回避する売りが幅広いセクターで優勢だった。中国本土相場の下落も地合いを悪化させた。


ハンセン指数構成銘柄では、金融株の中国平安保険(02318)、HSBC(00005)、中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)が売られ、相場の重荷となった。不動産管理の碧桂園服務(06098)、素材株の信義ガラス(00868)と中国宏橋(01378)は大幅に続落した。前日に5%近く上げた百度(09888)も安い。半面、香港不動産株の恒隆地産(00101)、新鴻基地産(00016)、九龍倉置業地産(01997)が高い。中国本土と香港・マカオとの往来における人数制限などの防疫措置が6日から撤廃されると発表され、買いを誘った。電動工具メーカーの創科実業(00669)は続伸した。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.33%安の4634.19ポイントと3日ぶりに反落。電気自動車の理想汽車(02015)、不動産業向けソフトウエアの明源雲集団(00909)、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)が売られた。一方、顔認証システムのセンスタイム(00020)、企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)が上昇した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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