第57回スーパーボウル、チーフスが3年ぶりに優勝!米株への影響は

今年のスーパーボウル、バイデン大統領夫人も観戦!


第57回スーパーボウルが2月12日(現地時間)に開催され、アメリカン・フットボール・カンファレンス(AFC)のカンザスシティ・チーフスとナショナル・フットボール・カンファレンス(NFC)のフィラデルフィア・イーグルスが激突!結果は38対35でチーフスが逆転勝利し、3年ぶり3度目の優勝を飾りました。


画像:チーフス、38対35でイーグルを下す!

 

(出所:Kansas City Chiefs/Twitter)


文章だけでは伝えきれないシーソーゲームで、まさに行ったり来たり、ハラハラドキドキ、目が離せない熱戦でした!Q4に35対35で同点からラスト残り8秒でフィールド・ゴールを決めるなんて、スタジアムに降臨した勝利の女神に愛されたとしか思えません。

MVPを獲得したのは、チーフスのクオーターバック、パトリック・マホームズ選手。2020年に弱冠24歳で制覇した当時より円熟味を増した頭脳プレーは、トム・ブレイディ選手の2回目の引退もあって、時代の移り変わりを感じさせます。

ちなみにバイデン大統領が一般教書演説でジョーク交じりに明かした通り、ジル夫人がアリゾナ州のステート・ファーム・スタジアムに赴きスーパーボウルを観戦しましたが、残念ながら応援するフィラデルフィア・イーグルスは一歩及ばず。2018年以来、5年ぶりの優勝とはなりませんでした。


画像:イーグルスのジャージを着用したジル夫人、背番号はもちろん”46”

(出所:Jill Biden/Twitter)


ハーフタイムショーは、歌姫リアーナが務めました。2016年以降、アルバムのリリースなし、ライブ・パフォーマンスも2018年2月のグラミー賞を最後にゼロ、2019年にハーフタイムショーの出演を断ったものの、2022年1月の第一子出産を経てスーパーボウルで堂々のカムバックです。しかも、真っ赤なアンサンブル姿でお腹をさすってステージでお腹をさすり、第2子の妊娠というニュースをドロップするというサプライズ演出を盛り込むなど、RiRiワールド炸裂!さすがに2013年のビヨンセや2020年のジェニファー・ロペスとシャキーラのようなキレッキレのパフォーマンスとはなりませんが、カリブに浮かぶ島バルバドス出身のリアーナらしい脱力感のあるライブ・パフォーマンスで観客を沸かせました。


画像:リアーナのハーフタイムショーは、この表情でスタート

 

(出所:NFL/Twitter)


スーパーボウル・アノマリー、今年は米株に下落サイン点灯も・・


さて、ここで気になるのがやはりスーパーボウル・アノマリー。NFCに所属するチームが優勝すればS&P500がその年に陽線引けし、AFCのチームが制すれば陰線引けするというものです。


今年はAFCに属するチーフスが頂点に立ったため、下落のサインが点灯したことになります。


しかし、心配は無用かもしれません。このアノマリーはかつて勝率7割超えでしたが、1967年の開始から2022年までは56戦31勝25敗と勝率は55%。特にITバブル崩壊前の1998年以降は外す傾向にあり、直近では1勝6敗と2021年を除き惨敗中です。ITバブル崩壊後、米株は過剰流動性相場を支えに上昇しやすい地合いにあっただけに、AFCが優勝してもアノマリーが発動しづらかったのでしょう。


むしろ、チーフスが優勝したことで米株に追い風が吹くと期待したいですね。チーフスのスーパーボウル制覇は今年で3回目ですが、振り返ると1回目の1970年にS&P500は0.1%と小幅ながら上昇して1年を終えました。前回優勝した2020年に至ってはコロナ禍で15.8%高を達成し、現在2連勝中です。チーフス・アノマリーでいえば、二度あることは三度ある?


ストリート・インサイツ

金融記者やシンクタンクのアナリストとしての経験を生かし、政治経済を軸に米国動向をウォッチ。NHKや日経CNBCなどの TV 番組に出演歴があるほか、複数のメディアでコラムを執筆中。

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