香港大引け:続伸、個別物色が支え 様子見ムードも

27日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.42%高の19840.28ポイントだった。中国企業指数は0.32%高の6675.40ポイント。メインボードの売買代金は概算で970億8000万HKドル。


ハンセン指数は安く寄り付いた後、前場は前日終値を挟んだ一進一退の展開。米金融システム不安への警戒感や米金融引き締めが継続するとの懸念が重荷となった半面、業績を手掛かりとした個別物色が相場を支えた。後場に入ると指数はプラス圏に浮上。ただ、中国共産党が週内に開く中央政治局会議や香港時間27日夜に発表される2023年1-3月期の米国内総生産(GDP)速報値を見極めようと様子見ムードが漂い、上値の重さが目立った。


ハンセン指数構成銘柄では、2023年1-3月期決算が49%増益の中国平安保険(02318)が9%超高と急伸し、同業の中国人寿保険(02628)も5%超の上昇。中国政府系投資持ち株会社の中国中信(00267)、ガラスメーカーの信義ガラス(00868)、欧州金融大手のHSBC(00005)も高い。23年1-3月期業績を発表したアジア生保のAIAグループ(01299)と本土不動産株の中国海外発展(00688)が買われた。半面、1-3月期の予想下振れを嫌気して招商銀行(03968)が5%超の下げ。本土不動産関連の碧桂園服務(06098)と碧桂園(02007)、衛生用品メーカーの恒安国際集団(01044)、ビールメーカーのバドワイザーAPAC(01876)などが売られた。


ハンセンテック指数は0.26%安の3861.98ポイントと反落。華虹半導体(01347)、蔚来集団(09866)、ビリビリ(09626)が下落率上位。半面、センスタイム(00020)、BYDエレクトロニック(00285)、平安健康医療科技(01833)、衆安在線財産保険(06060)などが上昇した。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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