高配当銘柄の中でも、利回り4%超えで注目されているのが「チヨダ」と「ディップ」です。どちらも身近なサービスを展開する企業ですが、株価の動きや株主優待の内容、配当の安定性には違いがあります。
今回はこの2銘柄について、業績や配当、株主優待をまとめながら、高配当投資先としての評判について解説します。
チヨダ(8185)
チヨダは、「東京靴流通センター」や「シュープラザ」などの靴専門店を全国にチェーン展開する企業です。自社ブランドの開発と大量仕入れによる低価格販売が強みで、幅広い世代に支持されています。
2025年度の売上高は約920億円、経常利益は約26億円でした。2026年度は売上高が約820億円、経常利益は約20億円となる予想で、減収・減益の見込みです。新型コロナウイルスの影響で、2020年度から2023年度まで赤字決算が続きましたが、2024年度以降は回復傾向にあります。
チヨダの株価
2026年1月時点の株価は約1100円です。2017年までは約3000円だった株価は、業績悪化とともに下落し、2022年には約700円前後で低迷しました。手を使わずに履ける「スパっとシューズ」が大ヒットした2024年には、業績好調により株価も大幅に回復するものの、2025年以降は約1000円前後をほぼ横ばいで推移しています。
株主優待は通販では使えない
チヨダの株主優待は、毎年2月末と8月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、20%割引券が贈呈されます。割引券は1枚につき最大5点まで割引が適用されますが、各通販サイトでは利用できないため注意が必要です。

配当金は増配継続
2026年度の配当金は、8月末の中間配当で27円、2月末の期末配当で27円の、年間1株当たり54円となる予想です。この金額は、2024年度の28円、2025年度の34円から2期連続で増配しています。なお、配当方針として連結配当性向50%以上、DOE(連結純資産配当率)3.5%以上を掲げています。
チヨダの利回り
1株1100円で100株購入した場合、投資金額は11万円になります。配当金額は年間1株当たり54円のため5400円となり、配当利回りは約4.9%です。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2022年度は約3.6%、2023年度は約3.7%、2024年度と2025年度は約3.2%でした。赤字決算の年でも、配当利回りは3%を超える水準となっています。

ディップ(2379)
ディップは、アルバイト・パート向け求人サイト「バイトル」や総合求人情報サイト「はたらこねっと」などの人材サービス事業を行う企業です。また、近年では中小企業向けのDX事業(デジタル技術で業務効率化を行うツールの提供)も行っています。
2025年度の売上高は約560億円、経常利益は約133億円でした。2026年度は売上高が約600億円、経常利益は約120億円となる予想です。昨年度よりも増収するものの、営業人員数の増加やテレビCMなどの広告費用増加の影響で減益の見込みとなっています。
ディップの株価
2026年1月時点の株価は約2100円です。新型コロナウイルス流行時は約1500円ほどだった株価は、2021年には業績がコロナ禍前までの水準に回復したことを受けて、過去最高値を更新する約4700円まで上昇しました。しかし、2024年以降は業績は好調であるものの、株価の下落が続いています。
株主優待はクオカード
ディップの株主優待は、毎年2月末と8月末の権利確定日に、100株以上保有する株主に対して、保有株数に応じてオリジナルクオカードが贈呈されます。2024年と2025年に贈呈されたクオカードは大谷翔平選手のデザインでした。
オリジナルクオカードは、デザインの内容によってはプレミア価格がつくこともあるため、注目されています。保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

今期の配当金は維持
2026年度の配当金は、8月末の中間配当で47円、2月末の期末配当で48円の、年間1株当たり95円となる予想です。この金額は、昨年度と同じ金額を維持しており、過去一度も減配されていません。なお、配当方針として、累進配当および配当性向50%の目安を掲げています。
ディップの利回り
1株2100円で100株購入した場合、投資金額は21万円になります。配当金額は年間1株当たり95円のため9500円となり、配当利回りは約4.5%です。また、株主優待として年間1000円相当のクオカードが贈呈されるため、配当と優待を合わせた利回りは約5.0%になります。
なお、各年度の平均株価から算出した配当利回りの実績は、2022年度は約1.7%、2023年度は約1.9%、2024年度は約2.7%、2025年度は約3.6%でした。業績好調に伴い配当利回りも高くなっていることが分かります。

チヨダとディップの評判
チヨダは毎年、安定して高い配当利回りを維持しており、掲げている配当方針からも、今後も高利回りが期待できます。2023年度まで赤字決算と株価低迷が続いていましたが、それぞれ回復傾向にある点も評価できます。
ディップは業績好調にも関わらず株価が下落している点には注意が必要です。ただし、業績回復に伴い配当利回りが非常に高くなっている点と、配当方針として累進配当を掲げているため今後も配当金が増配される可能性が高い点は評価できるポイントといえます。
同じ高配当でも、安定性を取るか、回復期待を取るかで選択は分かれます。自分の投資スタイルに合った銘柄を検討してみてはいかがでしょうか。

