NYダウ46ドル安と小幅に反落 ファースト・リパブリックの破綻が重し

1日のNY株式相場は小幅に下落。今週に米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表や、アップル、クアルコムなどの決算発表を控える中、週末にファースト・リパブリック・バンク(FRC)が経営破綻したことでセンチメントが悪化した。


FRCの預金や資産を買収するJPモルガン・チェースは2.14%高と上昇したものの、パックウェスト・バンコープが10.64%安、シチズンズ・ファイナンシャルが6.85%安と地銀株が軒並み安となった。


ダウ平均はおおむね堅調に推移し、一時159ドル高まで上昇したものの、46.46ドル安(-0.14%)と小幅に下落して終了。

S&P500も0.42%高まで上昇し、0.04%安とわずかに下落して終了し、ともに3営業日ぶりに反落した。

ハイテク株主体のナスダック総合も0.28%高まで上昇後、0.11%安で終了し、4営業日ぶりの小幅反落となった。


S&P500の11セクターは、ヘルスケア、資本財、公益など5セクターが上昇し、エネルギー、一般消費財、不動産、金融など6セクターが下落した。


経済指標では、米4月ISM製造業PMIが47.1と前月分の46.3や市場予想の46.8を上回る強い結果となった。

強い4月ISM製造業PMIを受けて利上げの長期化見通しが強まり、米10年債利回りは先週末の3.45%台から3.57%台に上昇した。


CMEのフェド・ウォッチが示す5月FOMCでの0.25%の利上げ確率は先週末の84%から91%に上昇し、6月FOMCでも0.25%の追加利上げが意識された。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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