11日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に3日続落。終値は前日比0.09%安の19743.79ポイントだった。中国企業指数は0.18%高の6695.11ポイント。メインボードの売買代金は概算で970億9000万HKドル。
ハンセン指数は米インフレ率の鈍化を好感して高く寄り付いたものの、前場半ばにマイナス圏に沈み、じりじりと下げ幅を拡大した。寄り付きとほぼ同時に発表された4月の中国の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)がそろって市場予想を下回る結果となり、中国経済の弱さが懸念された。米国の景気減速懸念や債務上限問題を巡る不透明感も重荷となった。指数は下落率を一時1%近くに拡大したものの、安く推移していたダウ指数先物が反発したことを受けて終盤に下げ幅を急速に縮め、小幅安で引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、アルミメーカーの中国宏橋(01378)、本土不動産関連の龍湖集団(00960)、華潤万象生活(01209)、碧桂園服務(06098)、ガラスメーカーの信義ガラス(00868)、電動工具大手の創科実業(00669)が安い。半面、アリババ集団(09988)が終盤に上げ幅を拡大し、3%超高で終えた。バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(02269)、半導体受託製造のSMIC(00981)、香港公益株の中電控股(00002)も買われた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.34%高の3862.85ポイントと続伸。2023年1-3月期決算が黒字転換となった新興自動車メーカーの理想汽車(02015)が17%超高と急伸した。半面、万国数拠(09698)が8%超安と急落し、ウェイボー(09898)、京東健康(06618)、センスタイム(00020)なども下げた。