香港大引け:大幅に3日続落、19000ポイント割れ 約半年ぶり安値

25日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に3日続落。終値は前日比1.93%安の18746.92ポイントだった。中国企業指数は2.23%安の6333.63ポイント。メインボードの売買代金は概算で1155億4000万HKドル。


ハンセン指数は寄り付きで19000ポイントを割り込み、その後も終始軟調に推移した。米債務上限問題を巡る与野党の協議に進展がみられず、米デフォルトの可能性が意識されるなか、運用リスクを回避する動きが続いた。欧米の金融引き締めの長期化への懸念や本土株安も地合いを悪化させた。指数は下げ幅を一時2.59%に拡大し、後場後半にはやや戻したものの、終値ベースで昨年12月2日以来、約半年ぶり安値を更新した。


ハンセン指数構成銘柄では、HSBCグローバルリサーチが投資判断と目標株価を引き下げた海運株の東方海外(00316)が6.76%安。自動車・電池メーカーのBYD(01211)も急落した。同社の製品が排出基準を違反した疑いがあるとして、同業の長城汽車(601633)が当局に通報したことが伝わった。このほか、ガス会社の新奥能源(02688)、スポーツ用品メーカーの李寧(02331)、自動車ディーラーの中升集団(00881)や、大型ネット株のJDドットコム(09618)、美団(03690)なども下げがきつい。半面、2023年1-3月期決算を好感して医薬品通販事業者の阿里健康(00241)とスマートフォン大手の小米集団(01810)や、長江グループ系公益事業者の長江インフラ(01038)が逆行高を演じた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.25%安の3691.16ポイントと大幅に3日続落。新興自動車メーカーの蔚来集団(09866)と小鵬汽車(09868)がそろって9%超安。蔚来集団による「ES6」新モデルの値下げ、小鵬汽車の赤字拡大決算などが売り材料となった。構成30銘柄で上昇は阿里健康、センスタイム(00020)、小米集団の3銘柄のみだった。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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