NYダウ701ドル高と大幅続伸 ナスダックは6週続伸 雇用統計は強弱まちまち

2日のNY株式相場は大幅続伸。前日に米国の債務上限を引き上げる「財政責任法案」が上院を通過し、米国のデフォルトが回避される見通しとなったことに加え、注目された米5月雇用統計が強弱まちまちとなったことで、6月13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げのスキップ期待が続いたことが支援となった。


ダウ平均は上昇してスタートすると、743ドル高まで上昇し、701.19ドル高(+2.12%)で終了。

S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.45%高、1.07%高で終了し、主要3指数がそろって大幅に2日続伸した。


ナスダック総合は週間で2.04%高と6週続伸し、2020年1月以来の長期連騰を記録。終値で2022年4月以来の戻り高値を更新した。


5月雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が33.9万人増と予想の19.0万人増を大きく上回った一方、平均賃金が前年比+4.3%と前月や予想の+4.4%を下回った。

失業率も前月の3.4%から3.7%に悪化し、予想の3.5%も上回った。


S&P500の業種指数は、素材の3.37%高を筆頭に全11セクターが上昇。エネルギー、資本財、一般消費財、金融、不動産も2%超上昇した。


ダウ平均採用銘柄はベライゾン(-3.19%)を除く29銘柄が上昇。

3Mが8.75%高、キャタピラーが8.40%高となったほか、ダウ・インク、ナイキ、アメリカン・エキスプレスが3-5%高となり、ウォルグリーン、シェブロン、ホーム・デポ、ボーイングなども2%超上昇した。


センチメントは大きく改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は14.60ポイントと前日比1.05ポイント低下。2020年2月以来の低水準となった。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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