先週は主要3指数が高安まちまち ダウ反落も、S&P500とナスダックの最高値更新続く
先週の米国市場では主要3指数が高安まちまちとなりました。ダウ平均が209.83ドル安(-0.54%)と反落しましたが、S&P500が1.58%高と2週続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は3.24%高と大幅に2週続伸となりました。
ダウ平均は直近4週間で3週下落となりましたが、S&P500とナスダック総合は直近8週間で7週上昇し、史上最高値更新を続けるなど、トレンドの違いが鮮明となりました。
年初来ではナスダック総合が17.84%高、S&P500が13.87%高と2桁高となりましたが、ダウ平均は2.39%高と小幅な上昇にとどまっています。
IT、コミュニケーションの2セクターが大幅高となり相場をけん引
S&P500のセクター別の年初来騰落率をみると、ITが29.21%高、コミュニケーションが23.57%高となり、S&P500の13.87%高を大幅にアウトパフォームした。一方、公益、金融、生活必需品などの7セクターも年初来で上昇したものの、上昇率は1桁台にとどまりました。
不動産は金利上昇による業績悪化懸念が重しとなり、年初来で4.49%安と11セクター中で唯一の下落となりました。
年初来上昇率がトップのITでは、エヌビディア製GPUを搭載するサーバーを手掛けるスーパー・マイクロ・コンピューターが197.10%高と株価が年初から約3倍になったほか、エヌビディアも166.31%高となり、時価総額は3兆ドルを突破しました。
半導体株はエヌビディアのほか、マイクロン・テクノロジー、ブロードコム、ウエスタン・デジタル、クアルコム、アプライド・マテリアルズも軒並み40%~60%高となりました。
また、マイクロソフトが17.69%高、アップルが10.37%高と時価総額上位銘柄も大幅高となりました。
年初来上昇率2位のコミュニケーションでは、メタ・プラットフォームズが42.43%高、ネットフリックスが37.48%高、アルファベットが26.56%高となり、業種指数を押し上げました。
マイクロソフト、アップル、エヌビディアの3銘柄の時価総額ウエートが20%を超過
時価総額上位銘柄の好調が目立っています。アップルは先週7.92%高と大幅に上昇し、12日の取引では時価総額が一時3兆3000億ドルを上回り、マイクロソフトを抜いて首位となりました。
週末時点では、マイクロソフトが3兆2893億ドルと首位を維持し、アップルが3兆2583億ドル、エヌビディアが3兆2442億ドルとなりました。
S&P500に占める時価総額ウエートは、マイクロソフトが6.85%、アップルが6.79%、エヌビディアが6.76%となり、上位3社では20.39%となりました。
時価総額4位以下は、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、バークシャー・ハサウェイ、イーライ・リリー、ブロードコム、テスラが次いでおり、時価総額上位10銘柄のウエートは38.04%となりました。
JPモルガン・チェース、ビザ、ウォルマートを加えた上位13銘柄では41.44%となり、その他の489銘柄で58.56%を占める、かなりいびつな時価総額構成比となっています。