皆さんタコはお好きですか?世界的にみて日本人はタコが好きであり、大阪のソウルフードとして人気の高い「たこ焼き」として食べられることが多いと思います。
しかし、ここ数年でタコの価格高騰が続いており、将来高級食品として食卓で食べづらくなる可能性があります。本記事ではタコの値段推移や、価格高騰の背景について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
高騰するタコの価格推移
2017年に全国のスーパーで販売されたタコ100gの平均価格は、270~280円ほどでした。しかし、その後の価格は右肩上がりに上昇を続け、2024年の10月には450円を突破。たった7年間で以前の2倍近くに価格が高騰しています。
2024年10月のデータをもとに、都市別に見てみると山口県宇部市が全国トップの570円。他にも都市部を中心に高値を付けていて、東京都では513円を記録しています。
マグロに迫る勢いで高騰するタコの販売価格
タコのお値段と比較しやすいように、マグロの販売価格も見ていきます。2017年に全国のスーパーで販売されたタコ100gの平均価格は、440~460円ほどでした。
マグロに関しては漁獲量によって値段は変動していますが、全国平均では100gあたり400~540円ほどで推移しています。直近の2024年の販売価格は、460~470円ほどです。
タコの価格が上昇した背景
日本で消費されるタコは国内で獲れる分だけではなく、多くを海外輸入に頼っている面があります。アフリカやアジアからの輸入が中心で、トップはモーリタニアです。
近年、世界的にみてもインフレが進んでいるため、タコの価格が急激に上昇している背景があります。タコの漁獲量自体は年々増えているものの、アメリカや地中海周辺諸国(ギリシャ・スペイン・イタリアなど)を中心に人気が増加して消費量も増えたため、価格が上昇しています。
さらにここ数年で顕著に円安が進んだ結果、国内消費の多くを輸入品に頼るタコの値段が上がっていったのです。
たこ焼きは高級食品なのか?イカを入れる店も出てくる
近年の高騰高騰を受けて、たこ焼きに入れるタコの量が少なくなったという意見をSNSで耳にします。実際に祭りの屋台に並ぶたこ焼きの価格をみると、25年前に6個入り300~400円だったものが、現在は700円(東京都内)で販売されているのも目にしました。
タコの高騰とあわせて小麦価格も上昇しているので、以前とは比べものにならないくらい、たこ焼きはお手軽に食べづらい食品になった印象です。2024年3月にはドジャーススタジアムで販売された「築地銀だこ」の価格は13.99ドルでしたので、1ドル150円で計算すると日本円で約2,100円もの金額です。
国内では販売価格を抑えるために、神戸でタコのかわりにイカを入れる個人経営のたこ焼き店もあるというニュースが流れました。ちなみに2024年における全国スーパーでのイカの平均販売価格は210~230円ほどでしたので、8年前のタコの値段に近いものです。
日本でもっともタコが人気な都市は札幌市
2023年家計調査を参考にすると日本で最もタコが消費されている都市は、意外にも札幌市でした。海産物が周辺都市で多く獲れるため、その分消費量が増えているのかもしれません。
地域別に比較してみると、たこ焼きの本場である大阪府や兵庫県を中心に、近畿地方で多くのタコが消費されていました。
画像引用元:たこへの支出-家計調査(二人以上世帯)結果より・総務省
反対に、九州や沖縄ではあまり食べられていません。
この先も高騰が予想されるタコ!今のうちに食べておくのがおすすめ
タコの価格高騰が止まりません。2017年に100gあたり270円だったタコは、2024年には450円を超え、わずか7年で価格が2倍近くに跳ね上がっています。
その背景には、世界的なインフレの進行と、国内でタコの消費を輸入品に頼っているため円安の影響を強く受けています。さらにここ数年で、アメリカや地中海周辺諸国でタコの人気が上昇しており、世界的な消費量も増えました。
日本国内のたこ焼き屋さんを見ても、タコや小麦の価格上昇にともない、20~30年前と比べて2倍以上の金額で販売されているケースも見られます。依然として国内で人気のタコですが、今のうちに食べておかないと、高級食品になってなかなか家庭で食べられなくなる日が来るかもしれません。