IPOでは公開価格で購入できる投資家は限られます。しかし、初値(上場後に最初に売買が成立した値段)で買うことはそれほど難しくありません。今回は2025年下半期(7月~12月)IPOで初値買いが成功した(初値で買っても儲けが出た)銘柄のうち初値比上昇率上位3銘柄を紹介したいと思います。
なお、ランキングは2026年2月9日時点の終値をもとに算出し、チャートは2月9日までのデータを反映しています。
2025年下半期(7月~12月)に上場した銘柄は34社(地方市場上場銘柄は除く)で、2月9日時点において初値比で上昇していたのは10銘柄、初値比で下落していたのは24銘柄となっています。では、初値比上昇率上位3銘柄をみていきます。
初値比上昇率1位:パワーエックス(東証グロース:485A)
蓄電池システムの製造・販売などを行うパワーエックスは、2025年12月19日に東京証券取引所グロース市場に上場しました。初値は1130円で2026年2月9日の終値は2233円と1.97倍となっています。
パワーエックスは、初値は公開価格1220円を下回る軟調なスタートとなったものの、その後は見直し買いが入り、1月6日には2948円まで上値を伸ばします。これが2026年2月9日時点の上場来高値となります。その後は売りに押され2000円の大台を下回る場面もありました、足元では2000円台で堅調に推移しています。
2月13日には上場後初の決算を発表。25.12期は大幅に赤字が縮小し、26.12期は各段階利益で黒字転換を見込んでいます。初値が低調でしたので、「あのとき買っておけばよかった」と思ってしまう銘柄です。
【パワーエックスの日足チャート】

初値比上昇率2位AlbaLink(5537)
流動性が低下している不動産の買い取り再販事業およびコンサルティングなどの不動産関連事業を行うAlbaLinkは、2025年12月15日に東京証券取引所グロース市場に上場しました。初値は1850円で2026年2月9日の終値は2459円と32.9%高となっています。
AlbaLinkの初値は1850円と公開価格1300円を上回る好調なスタートとなりました。その後も堅調な株価推移が続き、12月25日に2819円まで上値を伸ばしました。これが2026年2月9日時点の上場来高値となります。
その後は売りに押されますが2000円の大台は死守。2026年2月に入り、2000円台半ばまで上昇しており、上場来高値が視野に入っています。
2月13日には上場後初の決算を発表。25.12期は大幅な営業増益で着地、26.12期の営業利益予想は17.6億円(前期比34%増)としており、さらなる業績拡大が見込まれています。
【AlbaLinkの日足チャート】

初値比上昇率3位 SBI新生銀行(8303)
銀行とノンバンクの機能を併せ持つ総合金融サービスを展開するSBI新生銀行は、2025年12月17日に東京証券取引所プライム市場に上場しました。初値は1586円で2026年2月9日の終値は2091円と31.8%高となっています。
同社は2月4日10時30分に上場後初の決算を発表。26.3期3Q累計(4-12月)の連結純利益は909億円(前年同期比21.7%増)と大幅な増益となりました。なお、3Q累計の連結純利益の通期計画に対する進ちょく率は90.9%となっており、通期の上振れが期待されます。
決算発表を受けた株価は買いで反応。その後も買いが続き2月9日に2200円まで上値を伸ばしました。これが2026年2月9日時点の上場来高値となっています。利上げによる追い風を受ける業態であることから、株価の一段高に期待したいところです。
【SBI新生銀行の日足チャート】

まとめ
2025年上半期(1月~6月)IPOで初値買いが大成功した3銘柄の初値比上昇率1位は技術承継機構の3.2倍(2025年10月15日時点)でしたので、2025年下半期(7月~12月)の初値比上昇率1位はパワーエックスの1.97倍(2026年2月9日時点)はやや物足りないように感じます。
日経平均株価が史上最高値を更新するなど、投資環境は良好ではありますが、相場の主役は大型株となっていることや、今回取り上げた3銘柄は2025年12月上場銘柄であり、上場からの期間が1カ月強しかなかったことも影響したと考えられます。今後さらに一段高となるのか、注目していきたいと思います。



