【米国株インサイト】業績上振れ銘柄:インテュイトのCEO「AIは脅威ではない」

インテュイト、2-4月期に売上高と利益が一気に拡大へ

会計や確定申告用のソフトウエアを開発するインテュイト(INTU)が発表した2025年11月-2026年1月期決算は売上高が前年同期比17%増の46億5100万ドル、純利益が47%増の6億9300万ドルとなりました。非GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株利益)は4.15ドルで、LSEGがまとめた市場予想の3.665ドルを13.2%上回っています。


中小企業や個人からの旺盛な需要を背景に売上高が着実に伸びる中、支出を抑制した効果で大幅増益を達成しました。売上原価と営業費用は合わせて13%増の37億9600万ドルと増収率を下回り、営業利益は44%増の8億5500万ドルに拡大しています。



部門別では中小企業・自営業向けサービス事業が好調で、売上高が18%増の31億6400万ドル、営業利益が17%増の24億300万ドルです。売上高の内訳はクラウド型のオンライン・エコシステムが21%増の24億6700万ドル、パソコンへのインストール型エコシステムが10%増の6億9700万ドルと伸びています。


一方、消費者向け事業は売上高が15%増の14億8700万ドル、営業利益が13%増の8億9800万ドルでした。売上高の内訳はクレジットスコアを消費者に無料で提供するクレジット・カルマが23%増の6億1600万ドル、確定申告ソフトのターボタックスが12%増の5億8100万ドル、プロの財務担当者向けのプロタックスが7%増の2億9000万ドルでした。


決算発表時のガイダンスでは2026年2-4月期(非GAAPベース)の売上高を85億2000万-85億5300万ドル(前年同期は77億5400万ドル)、営業利益を45億8400万-46億400万ドル(同43億4300万ドル)、EPSを12.45-12.51ドル(11.65ドル)と予想しています。米国では確定申告の提出期限が4月半ばに設定されているため、2-4月期は例年、売上高と利益が一気に拡大します。



ただ、2026年2-4月期のEPSの見通しが市場予想を下回ったことで、クラウドで業務ソフトウエアを提供する「SaaS(サース)」企業が人工知能(AI)に取って代わられる「SaaSの死」が意識されました。ササン・グダルジ最高経営責任者(CEO)は「AIと人間の知能の融合」を推進する方針を示し、AIは脅威ではないとの見方を明らかにしています。


一方、ガイダンスでは2026年7月期(非GAAPベース)の売上高を209億9700万-211億8600万ドル(前年は188億3100万ドル)、営業利益を86億1100万-86億8800万ドル(同75億7200万ドル)、EPSを22.98-23.18ドル(20.15ドル)と予想し、前回の発表時の見通しを据え置きました。


クラウドストライク、6四半期ぶりに黒字転換

サイバーセキュリティーのクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)が発表した2025年11月-2026年1月期決算は売上高が前年同期比23%増の13億500万ドル、純利益が3900万ドル(前年同期は8600万ドルの純損失)となりました。非GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株利益)は1.12ドルで、LSEGがまとめた市場予想の1.102ドルを1.6%上回っています。


売上高の内訳は継続課金のサブスクリプション収入が23%増の12億4200万ドル、専門サービス収入が26%増の6300万ドルと好調でした。コストは売上原価が16%増、営業費用が15%増にとどまり、四半期ベースでは6四半期ぶりに最終損益で黒字を確保しています。非GAAPベースの純利益は41%増の2億8900万ドルとなります。



2026年1月通期決算は売上高が前年比22%増の48億1200万ドル、純損失が1億6300万ドル(前年は1500万ドルの純損失)です。クラウド経由でソフトウエアを提供するSaaS(サース)事業にとっての重要指標である年間経常収益(ARR)が52億5000万ドルと初めて50億ドルを突破しています。非GAAPベースの純利益は17%増の9億5700万ドルとなります。


決算発表時のガイダンスでは2026年2-4月期の売上高を13億6000万-13億6400万ドル(前年同期は11億300万ドル)、純利益(非GAAPベース)を2億7500万-2億7700万ドル(同1億8500万ドル)、EPS(非GAAPベース)を1.06-1.07ドル(0.73ドル)と予想しています。


2027年1月通期決算のガイダンスでは、ARRが64億6600万-65億1600万ドル(前年は52億5000万ドル)に上るとの見通しを示しています。


中国株情報部

島野 敬之

出版社を経て、アジアの経済・政治情報の配信会社に勤務。約10年にわたりアジア各国に駐在。 中国株二季報の編集のほか、個別銘柄のレポート執筆を担当する

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