データドッグ、純利益倍増でEPSが予想から大きく上振れ
クラウドアプリケーション向けの監視・分析プラットフォームを展開するデータドッグ(DDOG)が発表した2026年1-3月期決算は売上高が前年同期比32%増の10億600万ドル、純利益が2.1倍の5300万ドルでした。非GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株利益)は0.60ドルで、LSEGがまとめた市場予想の0.5077ドルを18.2%上回っています。
四半期決算で売上高が10億ドル台に乗るのは初めてです。企業が人工知能(AI)を活用したシステム構築を急速に進める中、監視ツールへの需要が高まったようです。こうした環境の変化を受け、年間経常収益(ARR)が10万ドルを超える大口顧客数が21%増の4550社に達しました。

データドッグは、ITインフラやアプリケーションのパフォーマンスの監視・分析、ログデータの管理、クラウドセキュリティーの提供といった機能を持つソフトウエアを開発しています。好業績については、AIインフラの複雑化に伴い、システム全体の稼働状況を統合的に把握できるソリューションが不可欠になったとの見方も出ているようです。
最近の事業動向ではAI駆動型の新機能を相次いで投入しています。生成AIを活用したセキュリティ・エージェントに加え、AIモデルの学習に不可欠な画像処理装置(GPU)の稼働状況を監視する「GPUモニタリング」を公開しました。

また、事業協力では日本のスタートアップのサカナAIと業務提携することで合意。プロダクト開発などで協力した上で日本の大企業に支援を始め、その後にグローバル市場に事業を拡大する方針です。
決算発表時に示したガイダンスでは、2026年12月通期の売上高が前年比57-58%増の43億-43億4000万ドル、非GAAPベースのEPSが2.36-2.44ドルに上ると予想。今年2月のガイダンスでは売上高を40億6000万-41億ドル、非GAAPベースのEPSを2.08-2.16ドルと予想しており、ともに上方修正しています。
ギリアド・サイエンシズ、3社を相次いで買収へ
バイオ医薬品の世界的な大手、ギリアド・サイエンシズ(GILD)が発表した2026年1-3月期決算は売上高が前年同期比4%増の69億6000万ドル、純利益が54%増の20億2100万ドルとなりました。非GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株利益)は2.03ドルで、LSEGがまとめた市場予想の1.914ドルを6.1%上回っています。
新型コロナウイルス治療薬「ベクルリー」を除くベースビジネスの売上高が8%増の68億200万ドルと堅調でした。特に主力のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)分野の売上高が10%増の50億3000万ドルに達し、全体を押し上げています。看板商品の「ビクタルビ」が7%増の33億6100万ドルと売上高全体のほぼ半分を占める中、新商品の「レナカパビル」の販売が順調に始まったことも寄与しました。

がん治療薬は売上高が7%増の8億1000万ドルです。免疫療法製剤「イエスカルタ」の売上高が縮小する半面、抗がん剤の「トロデルビ」が37%増の4億200万ドルとけん引しています。一方、肝臓病治療薬は1%増の7億6700万ドルとほぼ横ばいでした。
事業展開では積極的な企業買収に乗り出しています。2026年2月には米アーセレックスを買収する契約を結んだと発表しました。アーセレックスはがんなどを対象とした革新的な細胞療法の開発を手掛けており、買収総額は最大で78億ドルです。
また、3月には米オーロ・メディシンズを最大21億8000万ドルで買収することで合意しています。オーロは自己免疫疾患の治療薬を開発中の企業です。さらに4月にはドイツのバイオ医薬品会社のトゥブリスを最大50億ドルで買収すると発表しました。トゥブリスは体内のがん細胞を狙い撃ちにする抗体薬物複合体(ADC)の技術を開発しており、ギリアド買収を通じてがん治療薬の分野を増強する計画です。

決算発表時に示したガイダンスでは、2026年12月通期の売上高が300億-304億ドルに上ると予想し、今年2月のガイダンスで示した296億-300億ドルから上方修正しました。一方、非GAAPベースのEPSはマイナス1.05-マイナス0.65ドルとし、前回予想の8.45-8.85ドルから大幅に下方修正し、赤字に転落するとの見通しを明らかにしました。
3件の企業買収を受け、引き継いだ開発案件への投資継続で研究開発費が膨らみ、赤字に転落すると想定しています。ただ、研究開発費の増額は先行投資的な色合いも強く、長期的な成長に寄与すると見込んでいるようです。





