BTC、対円では6月2日以来の高値
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年7月23日0時30分頃、対円では前週(7日前)比1.6%高の1077万円前後で取引されています。BTCドルが6万6000ドル前後と年初来では約24.5%安、7月初めからだと約12%高としっかりした値動きです。
BTC円は先週末17日夜に1020万円割れまで緩む場面がありました。「トランプ米大統領はイランに対する大規模な攻撃を検討している」との一部報道で、再びリスクセンチメントが悪化したことが重しとなりました。BTCドルも6万2500ドル前後まで売り押されました。
しかしながら売りは続かず、ニューヨーク勢の本格参入とともにBTC相場は切り返しました。土日も底堅く推移し、週明けやや下押すも結局は上値を試す展開となりました。BTC円は6月2日以来の高値となる1090万円台まで上昇し、BTCドルも約1カ月ぶりに6万7000ドル手前まで上げ幅を広げました。

※Trading Viewより
機関投資家の資金が戻ってきた?!
ここ最近のBTC相場の底堅さは、機関投資家の資金が戻ってきたことが要因の1つとの見方があります。米国で上場されている現物ビットコインETFは5月半ばから資金流出が目立っていました。それが7月に入り徐々に回復してきています。

※CoinMarketCapより
21日時点では、6営業日連続で資金流入を記録。連続流入の長さは今年4月以来であり、この期間の合計流入額は約9億3000万ドルに達しました。

※CoinMarketCapより
ところで日本では?
さて、国内の暗号資産市場も今、大きな転換点を迎えています。7月15日に国会で可決・成立した改正金融商品取引法(金商法)により、ビットコインをはじめとする主要な暗号資産は、これまでの「決済手段」から株式などと同等の「金融資産」へと正式に再分類されました。インサイダー取引の禁止や厳格な情報開示といった金融商品並みのルールが適用されることで、投資家保護の体制が整い、市場の健全化が進むことになります。
今回の法改正は、国内における「現物ビットコインETF」の解禁に向けた大きな前進でもあります。金融庁はETFの承認に向けた制度枠組みの策定に着手しており、これまで法的リスクや運用の規制から参入を見送っていた伝統的な機関投資家にとっても、投資しやすい環境が整いつつあります。
米国での現物ETF成功に続き、日本でも法的基盤が整備されたことで、機関投資家の参入や将来的な申告分離課税(20%)への移行といった投資環境の改善が期待されています。

※Trading Viewより
日本円連動型ステーブルコイン、新たな動きが
物流大手のAZ-COM丸和ホールディングスが、日本円と1対1で連動するデジタル通貨「JPYC(日本円ステーブルコイン)」を、協力企業や個人ドライバーへの委託費支払いに導入することを決定しました。約2300社のパートナー企業を対象に、ブロックチェーン技術を活用することで24時間365日即時の報酬支払いを可能とし、送金コストの削減と資金繰りの改善を目指します。同社はJPYC社への資本出資も視野に入れており、物流現場での実用的な決済基盤の構築を進めています。
企業間の決済にとどまらず、私たちの身近なところにもステーブルコインが広がり始めています。ローソンは8月より、KDDIやHashPortと連携して都内店舗のPOSレジで「JPYC」を用いた店頭決済の実証実験を開始します。コンビニのレジシステムと直接連動させる取り組みは国内初であり、日常的な買い物での実用性を検証する重要なステップとなります。
また、決済大手のネットスターズも店舗向け「Stablecoin Pay」を開始し、JPYCやUSDCなどを既存端末で一括受け入れできる環境を整えました。店舗側は暗号資産を直接管理することなく日本円で売上を受け取れるため、加盟店手数料の削減とあわせて導入障壁が大きく下がります。
物流の現場から街のコンビニまで、ステーブルコインの活用が静かに広がっています。暗号資産というと価格の上下に目が向きがちですが、こうした日常の決済インフラとしての実用化が着実に進んでいることは注目すべき点でしょう。

※JPYCウェブサイトより



