香港大引け:6日続落、終盤に一段安 米CPI発表を前にリスク回避

13日の香港株式市場で、ハンセン指数は6営業日続落。終値は前日比1.87%安の16389.11ポイントだった。中国企業指数は2.31%安の5560.80ポイント。メインボードの売買代金は概算で849億9000万HKドルだった。


ハンセン指数は小安く寄り付いた後、序盤はプラス圏に浮上する場面もあったが、ほどなくして下向きに転じ、前場は総じて下落率1%前後の水準でもみ合った。後場に入ると本土市場で上海総合指数が一時プラス圏に浮上したこともあり、ハンセン指数は下げ幅を縮める場面もあったが、勢いは続かなかった。結局、終盤には一段安となり、終値ベースで2011年10月4日以来、ほぼ11年ぶりの安値を連日で更新した。欧米が積極的な利上げを継続するとの観測が根強い中、世界的な景気後退懸念や、香港など新興国市場の資金流出への警戒感が引き続き重荷となった。香港時間の13日夜に発表する9月の米消費者物価指数(CPI)を前に、リスク回避の動きが続いた。


ハンセン構成銘柄では、HSBCによる目標株価の大幅引き下げを嫌気して本土不動産関連の碧桂園服務(06098)が14%超安、碧桂園(02007)が約10%安とそろって急落。同業の龍湖集団(00960)や、医薬品通販事業者の阿里健康(00241)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(01928)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(02382)も下げがきつい。半面、新鴻基地産(00016)、新世界発展(00017)など香港地場系銘柄の一角が買われたほか、自動車ディーラー大手の中升集団(00881)、医薬株の石薬集団(01093)などが逆行高を演じた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は3.42%安の3157.75ポイントと大幅に6営業日続落。ビリビリ(09626)、阿里健康、明源雲集団(00909)、小鵬汽車(09868)が下落率上位。上昇は閲文集団(00772)と金蝶国際ソフト(00268)の2銘柄のみだった。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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