(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=140.98円(前営業日比▲5.49円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.91円(▲2.69円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0209ドル(△0.0198ドル)
ダウ工業株30種平均:33715.37ドル(△1201.43ドル)
ナスダック総合株価指数:11114.15(△760.98)
10年物米国債利回り:3.81%(▲0.27%)
WTI原油先物12月限:1バレル=86.47ドル(△0.64ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1753.7ドル(△40.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
10月米消費者物価指数(CPI)
前月比 0.4% 0.4%
前年比 7.7% 8.2%
エネルギーと食品を除くコア指数
前月比 0.3% 0.6%
前年比 6.3% 6.6%
前週分の米新規失業保険申請件数 22.5万件 21.8万件・改
10月米財政収支 878億ドルの赤字 4297億ドルの赤字
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は大幅に反落。米労働省が発表した10月米消費者物価指数(CPI)が前月比0.4%/前年比7.7%と予想の前月比0.6%/前年比8.0%を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比0.3%/前年比6.3%と予想の前月比0.5%/前年比6.5%より弱い内容だったことが分かると、米国の記録的なインフレが和らぎ、米連邦準備理事会(FRB)の利上げのペースが減速するとの見方が強まった。米長期金利の低下とともにドル売りが優勢となり、6時過ぎに一時140.21円と9月5日以来の安値を付けた。
市場では「注目のコア指数が鈍化したことは米インフレがピークを付けつつあることを示唆。これが継続すれば、FRBは近く利上げをいったん停止するだろう」との声も聞かれた。
・ユーロドルは反発。米重要指標の発表を控えて持ち高調整目的のユーロ売り・ドル買いが先行すると、20時過ぎに一時0.9936ドルと日通し安値を付けたものの、10月米CPIの下振れをきっかけに一転上昇した。6時過ぎには一時1.0222ドルと8月15日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。
なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時107.71と9月13日以来の低水準を付けた。
・ユーロ円は3日続落。ユーロドルの上昇につれた買いが入ったものの、ドル円の下落につれた売りが優勢となったため軟調に推移した。6時過ぎには一時143.21円と日通し安値を付けた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発。10月米CPIが予想を下回ったことで、FRBが利上げペースを減速するとの見方が強まると米長期金利が急低下。株式の相対的な割高感が薄れ、株買いを誘った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。10月米CPIが予想を下回ったことを受けて、FRBが利上げペースを減速するとの見方が強まると債券買いが膨らんだ。
・原油先物相場は4日ぶりに反発。10月米CPIが市場予想より弱い結果となったことで、米金利の低下と共に原油先物は上昇した。その後弱含む場面もあったが、ドル安が進むとドルで取引される原油先物は割安感から再び買い戻しが入った。
・金先物相場は大幅反発。10月米CPIが発表されるまでは前日終値水準で小動きだった。しかし、CPIがコア指数を含め市場予想よりも低い結果になると、米国の中長期金利が急低下した。この動きに連れて、金先物は急騰。ドルが全面安となるとさらに上げ幅を広げ大幅反発で引けた。