NYダウ737ドル高 ナスダックは4日ぶりの大幅反発 パウエルFRB議長発言を受けて利上げ減速見通し強まる

30日のNY株式相場は大幅高。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で、早ければ12月にも利上げペースを緩める可能性に言及したことが好感された。


主要3指数はパウエルFRB議長講演を控えてもみ合ったが、議長発言を受けて急伸し、そろって一日の高値で終了した。


ダウ平均は268ドル安まで下落したが、737.24ドル高(+2.18%)と2日続伸して終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ3.09%高、4.41%高で終了し、ともに4日ぶりに大幅反発した。


業種別ではS&P500の全11セクターが上昇。ITが5.03%高、コミュニケーションが4.91%高、一般消費財が3.48%高とハイテク・グロース・セクターが大幅高となり、公益、ヘルスケア、素材も2%超上昇した。


ハイテク株は、エヌビディアが8.24%高、メタが7.89%高、テスラが7.67%高、マイクロソフトが6.16%高、アルファベット6.09%高となり、アップルとアマゾンも4%超上昇した。


パウエルFRB議長は物価の安定化には時間がかかるとして利上げの長期化見通しを示したものの、インフレ抑制に一定の進展があったことで利上げペースを緩めることは妥当だとした。


12月米連邦公開市場委員会(FOMC)では、4会合連続での0.75%の利上げから、0.50%へと利上げ幅の縮小が見込まれていたが、CMEのフェド・ウォッチが示す0.50%の利上げ確率は前日の66%から79%へと一段と上昇した。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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