NYダウ350ドル安と続落 景気後退懸念が重し

6日のNY株式相場は続落。メディア大手パラマウント・グローバル(旧バイアコムCBS)が広告収入の減少見通しを発表したことやモルガン・スタンレーのレイオフ発表を受けて景気後退(リセッション)懸念が強まった。


JPモルガン・チェースのダイモンCEOがインフレ高進によるリセッション入りの可能性を示したこともセンチメントを悪化させた。


前日に482ドル下落したダウ平均は350.76ドル安(-1.03%)と2日続落し、S&P500も1.44%安と4日続落。

ハイテク株主体のナスダック総合は2.00%安と3日続落した。


メディア株はパラマウントが6.97%安となったほか、大手のメタ(フェイスブック)も6.79%下落。

金融株はモルガン・スタンレーが2.56%下落し、バンク・オブ・アメリカが4.26%下落した。


半導体のAMDとエヌビディアもそれぞれ4.55%安、3.75%安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.36%安と4日続落した。


先週末の米11月雇用統計、前日の米11月ISM非製造業PMIが市場予想を上回る強い結果となり、米連邦準備理事会(FRB)による利上げの長期化が意識されるなか、メディアや金融で業績悪化が伝えられたことで景気後退懸念が一段と強まった。


S&P500の11セクターは公益が0.66%高と唯一上昇した一方、エネルギー、コミュニケーション、ITが2%超下落、一般消費財、資本財が1%超下落と景気敏感セクターやハイテク・セクターが軒並み下落した。


投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比+142ポイントの22.17ポイントと2日連続で上昇した。

国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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