香港大引け:3日ぶり反落、米利上げ長期化警戒 碧桂園服務が17%安

週明け12日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比2.20%安の19463.63ポイントだった。中国企業指数は3.01%安の6628.30ポイント。メインボードの売買代金は概算で1587億5000万HKドル。


ハンセン指数は終日、じりじりと下げ幅を広げる展開。香港時間9日夜発表の米11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったことで、前週末の米株式相場が下落した流れを引き継いだ。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識され、13日の米消費者物価指数(CPI)発表や13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて運用リスク回避の動きが広がった。前週末終値は8月31日以来およそ3カ月ぶりの高値圏だっただけに利益確定売りが出やすい上、米長期金利の上昇も投資家心理を悪化させたもよう。


ハンセン指数構成銘柄では、筆頭株主による持ち株大量売却が明らかになった不動産管理会社の碧桂園服務(06098)が17%近く下落した。同業の華潤万象生活(01209)と不動産開発の龍湖集団(00960)も大幅安。ネット株の百度(09888)と美団(03690)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)の下げがきつい。半面、前週末に売られた石薬集団(01093)と中銀香港(02388)が買い直された。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(00762)と太陽光パネル用ガラスの信義光能(00968)は続伸した。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は4.05%安の4192.67ポイントと3営業日ぶりに反落。電気自動車メーカーの理想汽車(02015)と小鵬汽車(09868)、蔚来集団(09866)が急落した。一方、インシュアテックの平安健康医療科技(01833)が買われた。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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