香港大引け:反落、米長期金利上昇や中国のコロナ感染拡大を嫌気

29日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.79%安の19741.14ポイントだった。中国企業指数は1.14%安の6695.57ポイント。メインボードの売買代金は概算で907億5000万HKドル。


ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた後、終始マイナス圏でもみ合った。米長期金利の上昇が嫌気されたほか、防疫規制を緩和する中国本土で新型コロナウイルスの感染者が急増し、経済活動の停滞や中国の景気回復が遅れることへの警戒感が高まった。欧米の金融引き締めの長期化懸念や中国経済の先行き不安が強いなか、年末を前に手じまい売りも重荷となったもよう。


ハンセン指数構成銘柄では、JDドットコム(09618)、阿里健康(00241)、ネットイース(09999)などネット関連株の一角が安い。前日に高かったスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(02382)とガス会社の新奥能源(02688)が反落。スマホメーカーの小米集団(01810)、PC世界大手のレノボグループ(00992)も安い。半面、製薬株の薬明生物技術(02269)、翰森製薬(03692)が大幅に続伸。国産と輸入オンランゲーム計6本の認可取得を好感してインターネットサービス大手のテンセント(00700)が逆行高を演じた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.49%安の4107.43ポイントと反落。舜宇光学科技、オンライン旅行大手のトリップ・ドットコム(09961)、データセンターの万国数拠(09698)が下落率上位。上昇はテンセントと3営業日ぶりに小反発した理想汽車(02015)の2銘柄のみだった。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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