(7日終値)
ドル・円相場:1ドル=131.07円(前営業日比▲1.59円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=140.60円(▲1.68円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0726ドル(横ばい)
ダウ工業株30種平均:34156.69ドル(△265.67ドル)
ナスダック総合株価指数:12113.79(△226.34)
10年物米国債利回り:3.67%(△0.03%)
WTI原油先物3月限:1バレル=77.14ドル(△3.03ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1884.8ドル(△5.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
12月米貿易収支 674億ドルの赤字 610億ドルの赤字・改
12月米消費者信用残高 115.6億ドル 331.1億ドル・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。しばらくは132.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円買いのフローが観測されると、前日の安値131.52円を下抜けた。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がエコノミック・クラブ・オブ・ワシントンDCのイベントでインタビューに応じ、「ディスインフレのプロセスが始まった」との認識を改めて示し、「2023年はインフレが大幅に鈍化する年になる見通し」などと述べると、米長期金利の低下とともにドル売りが活発化。3時前に一時130.48円まで下げ幅を広げた。
ただ、パウエル議長が前週末の1月米雇用統計について「あれほど強いとは予想していなかった。インフレが2%に戻るまでに長い道のりがあることを明確に示した」と発言し、「好調な労働市場や高インフレ示すデータが続けば、織り込み済み以上の利上げが必要になる可能性がある」との考えを示すと、一転ドルを買い戻す動きが優勢となった。4時前には131.48円付近まで下げ渋った。
なお、3時前に3.59%台まで低下した米10年債利回りは上昇に転じ、6時過ぎには3.6886%前後と約1カ月ぶりの高水準を記録した。
・ユーロドルは横ばい。欧州時間発表の12月独鉱工業生産が予想を下回ったことで全般ユーロ売りが先行。カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が「インフレ抑制に必要な金利のピークは引き続き5.4%前後と予想する」と発言したことなども相場の重しとなり、24時30分過ぎに一時1.0669ドルと1月9日以来の安値を更新した。
ただ、パウエル議長が「ディスインフレのプロセスが始まった」と述べ、前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で示したインフレ減速の見方をおおむね維持すると、ユーロ買い・ドル売りが優勢に。3時前には1.0766ドルと日通し高値を更新した。
もっとも、パウエル議長が労働市場のデータ次第ではピーク金利がさらに上昇する可能性を示唆すると、1.0688ドル付近まで押し戻された。
・ユーロ円は3日ぶりに反落。独経済指標の下振れをきっかけに円買い・ユーロ売りが先行。ロンドン・フィキシングに絡んだ円買いのフローが観測されると一時140.29円と日通し安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反発。パウエルFRB議長がワシントン経済クラブでのインタビューで、「ディスインフレのプロセスが始まった」と述べ、前週のFOMC後の記者会見で示したインフレ減速の見方をおおむね維持すると株買いが優勢となった。ただ、パウエル議長が労働市場のデータ次第ではピーク金利がさらに上昇する可能性を示すと、一時250ドル超下落する場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。パウエルFRB議長のインタビューが警戒していたほどタカ派寄りではなかったと受け止められ、当初は買いで反応したものの、すぐに失速した。同議長が労働市場のデータ次第ではピーク金利がさらに上昇する可能性を示したことなどが相場の重しとなった。利回りは一時3.6886%前後と約1カ月ぶりの高水準を記録した。
・原油先物相場は続伸。ゼロコロナ緩和による中国の需要回復が支援となった。トルコの地震で同地域の原油輸送停滞が需給の引き締まりにつながるとの見方も買い支えの材料となった。
・金先物相場は続伸。先行した米金利上昇・ドル高の流れが一時反転。金利が付かない資産である金が買われやすくなったことや、ドル建て金価格に割安感が生じたことが金買いの流れを後押しした。軟調な米株価も、安全資産とされる金を買う動きを支援した。