香港大引け:3日続落、米CPI発表を前に様子見 ネット関連株などに売り

14日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。終値は前日比0.24%安の21113.76ポイントだった。中国企業指数は0.48%安の7110.42ポイント。メインボードの売買代金は概算で976億7000万HKドル。


ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたものの、その後は総じてマイナス圏でもみ合った。注目の米1月消費者物価指数(CPI)の発表を前に様子見気分が漂った。香港ドルがペッグ制の変動幅の下限である1米ドル=7.85HKドルに接近したため、香港金融管理局(HKMA)が3カ月ぶりに香港ドル買い介入を実施したことを受け、香港市場からの資金流出への警戒感も重荷となった。もっとも、米インフレ鈍化への期待が下値を支え、前場にはプラス圏に浮上する場面もあった。


ハンセン指数構成銘柄では、2022年12月本決算の業績見通しを発表した医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)が約4%安。阿里健康(00241)、テンセント(00700)、JDドットコム(09618)、アリババ集団(09988)などネット関連株が売られ、指数を押し下げた。海運株の東方海外(00316)も安い。半面、通信キャリア大手のチャイナ・ユニコム(00762)、不動産管理サービスの華潤万象生活(01209)、電動工具大手の創科実業(00669)が買われたほか、前日に安かった新鴻基地産(00016)など香港不動産株が反発した。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.01%安の4330.60ポイントと反落。明源雲集団(00909)、万国数拠(09698)、蔚来集団(09866)、瑞声科技(02018)が下落率上位。半面、センスタイム(00020)、理想汽車(02015)、平安健康医療科技(01833)などが買われた。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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