(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=131.85円(前営業日比▲1.89円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=140.67円(▲1.24円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0670ドル(△0.0060ドル)
ダウ工業株30種平均:31861.98ドル(▲384.57ドル)
ナスダック総合株価指数:11630.52(▲86.76)
10年物米国債利回り:3.43%(▲0.15%)
WTI原油先物4月限:1バレル=66.74ドル(▲1.61ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1973.5ドル(△50.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。前日に反発したスイスの金融大手クレディ・スイス・グループの株価が再び下げたほか、大手銀行11行による支援が決まったファースト・リパブリック・バンクの株価が30%超急落するなど、金融システム不安を巡る警戒感は根強く、ダウ平均が一時510ドル超下落。リスク・オフの円買い・ドル売りが優勢となり、一時131.56円と2月14日以来約1カ月ぶりの安値を更新した。「ドイツ銀行など少なくとも大手4行がクレディ・スイスとの取引を制限している」との一部報道も投資家心理の悪化につながった。
米ミシガン大学が発表した3月消費者態度指数(速報値)が63.4と予想の67.0より弱い結果となったほか、併せて発表した消費者の期待インフレ率が予想を下回ったことも米金利の低下とドル売りを促した。
・ユーロドルは続伸。欧州の金融機関全般への警戒感からユーロ安・ドル高が進み、21時30分過ぎには一時1.0612ドル付近まで値を下げた。
ただ、オセアニア時間に付けた日通し安値1.0608ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。低調な米経済指標や米金利低下に伴うドル売りも強まり、4時前に1.0685ドルと日通し高値を更新した。市場では「週末を控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが入った」との声も聞かれた。
・ユーロ円は反落。日本時間夕刻に一時142.21円と日通し高値を付ける場面もあったが、欧州株が下げに転じると一転円買い・ユーロ売りが優勢となった。米地銀の経営悪化への懸念から米国株が軟調に推移したことも相場の重しとなり、23時30分過ぎに一時140.16円と日通し安値を更新した。ただ、ユーロドルの持ち直しにつれた買いが入ると141.20円付近まで下げ渋った。
・メキシコペソは下落。WTI原油先物価格が一時1バレル=65.17ドルと2021年12月以来約1年3カ月ぶりの安値を更新すると、産油国通貨であるメキシコペソに売りが集まった。対ドルでは一時18.9885ペソ、対円では6.95円までペソ安に振れた。
同じく産油国通貨とされるカナダドルも軟調だった。対ドルでは一時1.3773カナダドル、対円では95.82円まで値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。大手銀行11行による支援が決まったファースト・リパブリック・バンクの株価が30%超急落するなど、金融システムを巡る懸念は根強く、投資家がリスク回避姿勢を強めた。金融株や景気敏感株に売りが集まり、指数は一時510ドル超下げた。一方、物流最大手フェデックスは収益見通しを上方修正したこともあり、大幅に上昇した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日ぶりに反落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。米欧の金融システム不安が収束せず、景気悪化への懸念が強まると、安全資産とされる米国債に買いが集まった。市場では「週末の波乱リスクも警戒された」との指摘があった。
・原油先物相場は反落。昨日は4日ぶりに反発した原油先物だが、欧米の金融不安が払しょくできないことで再び軟調な動きになった。クレディ・スイス株が約8%下落したほか、米ファースト・リパブリック・バンクも大幅安になるなど、リスク回避の動きが継続し原油先物の頭を抑えた。なお、週間ベースでは昨年4月1日週以来の大幅安となった。
・金先物相場は大幅反発。昨日反発した欧米金融株が再び売られたことなどもあり、リスク回避の動きが進み大幅に反発した。週末を前に更なる金融危機の表面化リスクを避ける動きもあり、安全資産とされる金先物には買いが集まったほか、ドルの上値が重いことで、ドルで取引される金先物は割安感があることも支えになった。