当コラムでは「IG証券」のデモ口座で株価指数・FX・コモディティなどをトレードし、売買のタイミングや結果などを公開。証拠金は各100万円スタート。「IG証券」は「FX口座」「株価指数口座」「商品口座」「個別株口座」「債券先物口座」「その他口座」と多様な資産クラスがワンストップで提供されています。
今週も米イランヘッドライン相場
今週も為替、株式、債券、そして原油相場などの金融市場は中東関係のヘッドラインに振らされる展開となりました。ドル円は先週末17日にアラグチ・イラン外相が「レバノン停戦合意を受けて、ホルムズ海峡は停戦期間中、完全に開放される」と宣言し、トランプ米大統領も「ホルムズ海峡は完全に開放される」と表明。これを受けて、WTI原油先物価格が前日終値比で一時15%安の急落。株高とドル安が進む格好となりました。ドル円は一時157.59円まで値を下げています。
ただ、マーケットがクローズしたそのあとにはホルムズ海峡が再封鎖されたと伝わったほか、イランの国営通信が「イランは米国との2回目の協議への参加を拒否した」と報道。週明け20日のアジア市場では「有事のドル買い」が先行しました。

*Trading Viewより
21日にはトランプ米大統領が「イランとの停戦を延長する」とSNSに投稿。新たな期限は示さず、協議の結論が出るまで停戦を続ける方針を明らかにしました。ただ、23日には「イランのガリバフ国会議長は米国との戦闘終結に向けた交渉の担当役を辞任する」との報道が伝わり、米・イラン交渉が難航し、戦闘が再開される可能性が意識され、原油高・金利高・ドル高が進行。ドル円は一時159.84円まで値を上げました。この日は「テヘランの一部地域で防空システムが作動した」との一部報道も伝わっています。
結局、今週も米イラン関連のヘッドラインに振り回される展開となりました。
トランプ米大統領、「全世界がカジノになってしまった」
トランプ米大統領は23日、地政学的投機を公然と批判し、「全世界がカジノになってしまった」と発言。ベネズエラのマドゥロ大統領の拘束作戦に関与した兵士が、同氏の失脚に賭けて利益を得た事件について、「調べるつもりだ」と述べ、イベントに賭けるプラットフォームの概念について、以前から問題視していたとしています。「残念ながら、世界全体がある種のカジノのようになってしまっている」と述べ、「欧州を含め世界中でこうした賭けが行われている。私はもともと賛成ではなかった。概念的に好ましくない」と話しています。
マーケットでは「絶妙なタイミング」での取引が繰り返されており、政策情報の漏洩や潜在的な操作の懸念が高まっています。個人的にはもろもろの理由により、トランプ氏が言うんじゃないよ・・・と感じていますが。
投機筋の円売りポジション、2024年7月以来の水準に拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)が24日(日本時間25日早朝)に発表した4月21日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は9万4460枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、前週から1万1252枚増加しました。これは2024年7月23日以来の水準です。

*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
投機筋の円のポジションは昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢となり、昨年4月29日には17万9212枚と過去最大を更新。それ以降はその動きが反転しています。投機筋の円売りポジションは9万枚を超え、10万枚に迫る水準まで拡大しています。
当然、背景には「中東情勢の緊迫化と原油高の影響」、「日米金利差とインフレ懸念」、「需給ギャップと構造的要因」などがありますが、一番はイランを巡る紛争リスクから原油価格が高騰し、エネルギーコストの増大がエネルギー自給率の低い日本の貿易赤字が拡大するとの見方につながったことが大きいと思われます。半面、ドルは「実需のドル買い」=原油調達のためのドル買い需要が再燃し、これがドル円の押し上げ要因にもなりました。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、週末の終値(159.38円)で雲の下限156.00円、上限157.42円、転換線158.71円、基準線159.02円を全て上回っています。雲は徐々に厚くなっており、テクニカル的に上サイドへの期待が高まる状況です。また、材料的にも依然として「円安」と「ドル高」の両方を備えている状況です。当面は円安・ドル高のトレンドが続くとみる市場参加者は多いようです。来週27-28日の日銀金融政策決定会合を通過すれば(市場は据え置き予想)、いつものように円売り・ドル買いが強まる可能性もありそうです。

*Trading Viewより
一方で、片山さつき財務相は24日の閣議後会見で、足元の為替動向に関し、「投機的な動きには断固として強い措置が取れる」と述べ、為替介入も辞さない姿勢を改めて示しています。また、ゴールデンウィークの大型連休中も米国側とは「ひっきりなしに連絡を取り続ける」と強調し、市場をけん制しています。2024年のゴールデンウィーク時の政府・日銀による為替介入の記憶も甦ります。
なお、当時の財務官である神田真人氏は「今起こっている状況、投機による激しい異常ともいえる変動が国民経済に与える影響看過しがたい」「必要に応じて適切な対応をする」「為替介入の有無について申し上げることはない」「24時間365日対応できる準備をしている」などと発言しており、祝日でもバッチリ介入が実施されることを証明しました。
【免責事項・注意事項】
本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。





