香港大引け:3日続落、1カ月ぶり安値 中国景気刺激策への期待が後退

25日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。終値は前日比1.71%安の19617.88ポイントだった。中国企業指数は1.96%安の6601.36ポイント。メインボードの売買代金は概算で1066億5000万HKドルだった。


ハンセン指数は前場に下げ幅を広げ、相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で19730.31ポイント)を割り込んだ。下落率2%付近の水準では下げ渋ったものの、終値ベースで3月27日以来およそ1カ月ぶりの安値を付けた。中国共産党が週内にも中央政治局会議を開くが、足元の景気回復を踏まえて指導部は追加刺激策をとらない考えに傾きつつあると外電が伝え、失望売りが膨らんだもよう。前日の米ハイテク株安とこの日の中国本土相場の下落も投資家心理を冷やした。セクター別では、医療・ヘルスケアと工業、情報技術が安い。一方、エネルギーと通信が堅調だった。


ハンセン指数構成銘柄ではテック銘柄の下落が目立ち、美団(03690)やJDドットコム(09618)、百度(09888)、SMIC(00981)、舜宇光学科技(02382)、レノボグループ(00992)がそろって売られた。医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)が7%超下げたほか、製薬の石薬集団(01093)と中国生物製薬(01177)が大幅安。太陽光パネル用ガラスの信義光能(00968)は急反落した。半面、石油株のペトロチャイナ(00857)と保険株の中国人寿保険(02628)、食品・飲料株の康師傅控股(00322)が買われた。


ハンセンテック指数は3.46%安の3824.09ポイントと6営業日続落。構成30銘柄が全て下落した。データセンターの万国数拠(09698)、ネット損保の衆安在線財産保険(06060)の下げがきつい。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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