香港大引け:反落、2カ月ぶり安値 本土系不動産株が大幅安

17日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比2.09%安の19560.57ポイントだった。中国企業指数は2.25%安の6636.66ポイント。メインボードの売買代金は概算で1016億HKドル。


ハンセン指数は安く始まった。前場に小高くなる場面があったものの、再びマイナス圏に沈んで下げ幅を拡大。終盤には相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で19702.09ポイント)を割り込み、終値は3月21日以来およそ2カ月ぶりの安値となった。米債務上限問題を巡る不透明感から16日のNY株式相場が反落し、きょうの中国本土相場も下げたことで投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めた。中国の景気回復の鈍さや、対米関係の悪化も改めて意識され、ほぼ全面安の展開となった。


ハンセン指数構成銘柄では、本土系不動産株の下げがきつい。龍湖集団(00960)、碧桂園服務(06098)、華潤置地(01109)、碧桂園(02007)が大きく売られた。自動車販売の中升集団(00881)、ニット衣料大手の申洲国際集団(02313)、保険大手の中国平安保険(02318)は大幅に続落。電動工具大手の創科実業(00669)は大口顧客である米ホーム・デポの業績悪化を嫌気した売りが膨らんだ。構成76銘柄のうち、上昇は衛生用品大手の恒安国際集団(01044)だけだった。


ハンセンテック指数は2.23%安の3870.09ポイントと6営業日ぶりに反落。構成30銘柄のうち、ウェイボー(09898)が1.52%高、SMIC(00981)が前日比変わらずで、残り28銘柄が下げた。データセンターの万国数拠(09698)は11%安。医薬品ネット通販の京東健康(06618)、動画配信のビリビリ(09626)、電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)も大幅安だった。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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